2018年5月24日木曜日

早朝4時52分山荘でヤマセミと遊んだ。 I played with Crested kimgfisher on 04:52 early in the morning at private mountain cottage.

 16日間車の中から精神と体調を壊しつつ観察をしたヤマセミの営巣巣立ち行動。崩れた体調と気力の復活を兼ねて、人吉の建築プロデューサーの勧めもあって彼の山荘に2日間ご厄介になった。
 1年前自費出版した「人吉市のヤマセミ」にも掲載させて頂いた、朝食をヤマセミと一緒に摂るシーン、デッキの鉄の手すりから逃げる二羽のヤマセミを撮影したあの山荘だ。

 その画像は3年前の撮影だったが、今日の画像は2日前の撮影だ。ただし早朝4時50分からの撮影。普通ならとてもではないが撮影は無理な明るさ。CANON EOS 5DMarkⅢなくしては撮影できなかったろう。最初の方カットのほとんどはISO25600(最大値)f5.6、シャッタースピードは何と1/10を手持ちだった。

 夜が白んで、明るくなるにつれ撮影感度その他は上がって行ったが、基本的に雨の朝。晴れの日とは基本的な部分が全然異なる。更に現場は山奥の高い木立に囲まれた場所に建つ山荘。建物自体直射日光をあまり浴びないように立地されている。暗いのだ。

 しかし、暗ければ暗いなりのヤマセミ。

 ガラス戸に写った己の姿を競争相手、縄張り荒らしと見て猛然と体当たりを繰り返す姿を幸運にも正面から撮る事が出来た。ヤマセミの生態記録としてもあまり例のない画像だろう。三脚を使えないのは当たり前だ、人間には暗くても、ヤマセミには十分見えるはずだ、たとえはやの中に居でも動けば悟られてしまう。前の晩からいつどこへ来るか判らないヤマセミ合わせて撮影準備など出来る訳が無い。これは現場に来れば一目瞭然だ。

 真っ暗の室内から、深夜よりはほんのり明るくなったウッドテラスの柵にヤマセミが留まったのが見えた。最初に撮った画像は立ったまま、じーっと息を殺して約20分、同じ姿勢で撮り続けた。一度ヤマセミがデッキから居なくなった時に、二階への階段に座り柱の陰に隠れられるようポジション取りをし直した。

 暗いうちのブレの強い画像から、だんだん夜が明けていくにつれ、しっかりとした画像に移っていく。いつもと違うヤマセミのイメージが届いただろうか?

 素晴らしい山荘の内部ご紹介はまた後に、じっくりと。実は筆者が出演させて頂いたRKKラジオ熊本・週末土曜日18:30~17:00オンエアーの「球磨川スピリッツ」の最新版15回目以降は此処で録音されたのだった。
 
朝4時52分、最初の1カットだ。レンズはEF70-300mm F4-5.6L IS USM


1/10のシャッターだとこういう画像に成るようだ。


右のメスの方が断然強気で盛んにカラス戸にぶつかっていた。

こういうシーンは未だ撮った事が無かった。

ガラス戸にぶつかる衝撃を考えると、命を大切にしろとヤマセミに言いたくなる。

ぶつかる瞬間は、ほぼ真っ黒に写っていたが、デジタル処理で何とか見られるようにした。

自分が16日間苦労したヤマセミと比較すると余りの差に一瞬腹立たしくも思ったが、ヤマセミ神社の神様が、埋め合わせをしてくれたに違いないと思うようにしている。

此の山荘2日間静養のおかげで、人吉から車を運転して日本列島の北側へ戻る気力が生まれた。感謝感謝だ。