2016年12月30日金曜日

団塊世代が己の歳を感ずるとき! When baby boomers feel themselves's age!

 団塊世代のど真ん中の筆者は、12月に誕生日を迎えて68歳になった。1948年、昭和23年の生まれだ。生まれてから就職するまでの半生は「団塊世代のヤマセミ狂い外伝」、つまりこのブログのちょうど今から3年前、2013年12月28日の開始から拾って読んで頂ければ良く判ろう。
 
団塊世代のヤマセミ狂い外伝#1
 http://yamasemiweb.blogspot.jp/2013/12/blog-post.html

 ちょうど丸2年経った年の瀬、明日で大晦日という今日読売新聞に今年逝った著名人の一覧が出ている。自分の40歳くらいの時にはあまり気にしなかった事だが、特に今年は自分が色々今までに直接影響を受けた方々が亡くなっているので非常に気になった。

 団塊世代の方々であれば、ほぼ同じような感じを持たれるのではないだろうかと、今日はそれを取り上げてみた。出典は読売新聞全国版の朝刊だ。
 
 まずは、何と言っても一番影響を受けたのが大橋巨泉さんと永六輔さんだろう。筆者が九州の熊本県八代市から、中学校2年生になる春、単身上京し、世田谷の叔母の家に下宿したのが1962年だった。世田谷区でも東玉川と言って大田区に非常に近いエリアなので、当時のAMラジオ放送はラジオ関東(現ラジオニッポン)が一番大きく入った。

 此のラジオ関東で、毎日夜10時25分から10分間の帯番組に「きのうの続き」というのが在った。「今日の話は昨日の続き、今日の続きはまた明日、提供は参天製薬、声とアイディアは前田武彦・永六輔・大橋巨泉、それにあたくし富田恵子」今でもスラスラ言えるこのフレーズ。マエタケ、キョセンはご存じのとおりその後TVのゲバゲバ90分で顔もお馴染みになる。永さんは「男のおばさん」として世相を切る、のど飴のCMでも有名だ。

 富田恵子というのは、その当時は知らなかったが、あの60年代初期のTV番組「光子の窓」の草笛光子の実の妹だ。声がそっくり!草笛光子は今年のNHK大河ドラマ「真田丸」の真田の婆様役で人気だったからご存じだろう?
当時の新聞のラジオ欄ラジオ関東は一番右 Google画像より

 こうやって、中学校時代トランジスタ・ラジオから流れるラジオ関東の番組を聴きながら、高校受験をした団塊世代にとって重要な著名人が今年亡くなったのだ。「きのうの続き」の後は、京浜急行提供のミュージックトレイン、川崎蒲田ミスタウン提供の番組などが続いた。深夜11時25分頃からはケン田島・森純子のポートジョッキーが、港の船の汽笛の音と一緒にビリ―ヴォ―ン管弦楽団の「アマング・マイ・スーベニール」で始まった。~1977年4月1日終了

 当時のラジオ関東の貴重な録音

 こうして一世を風靡というか、我々団塊の世代に多大な影響を与えてくれた個性の強い方々が亡くなっていくのは本当に寂しいものだ。
 三笠宮崇仁親王殿下も亡くなってしまった。あの髭の殿下寛仁親王殿下の父上で、「おおでんか」と呼ばれていた方だ。軽井沢のテニスコートで2度ほどお目に掛かり、「あまりお得意では無いようだね?」と言われてしまった経験がある。今となっては懐かしい。

 大体昔を懐かしがり始めたら、歳をとった証拠だという。しかし68歳にもなって昔を懐かしがらない方がどうかしている。どうせクラス会だって、団塊世代のそれは記憶力の凄さ、記憶の正しさ間違いを指摘し合う勝った負けたの戦いだろう?

 この一覧表を見て、自分にとっての影響を与えてくれた方々を偲ぶが良い。正月を迎える前に、今一度年の瀬のけじめを付けるのも悪く無かろうと思う。

 デビッド・ボウイの存在は自分の音楽シーンの中では端の方だが、印象が無い訳では無い。むしろサー・ジョージ・マーチンの方がはるかに影響を受けている。勿論ビートルズを介しての部分もあるが、映画{マージー河のフェリーボート(日本未公開)」のテーマソング「All Quiet on The Mersey Front」の作曲・演奏(ジョージ・マーチン管弦楽団)は、たぶん自分が聴いた洋楽の曲では一番回数多く繰り返し聴いている。ビートルズ以上だと思う。

 オランダ・サッカーのヨハン・クライフは同い年というのもあって尊敬したプレーヤーだった。秋山ちえ子さんは1969年から今も通い続けている三鷹の床屋さんでいつもラジオから品の良い世相解説を聴きながら「一般常識」というものをいろいろ学んだものだ。

 大平透氏は勿論あのTV番組「スーパーマン」の声優だ。戸川昌子氏は平凡パンチに何度出てきたろう?冨田勲氏もシンセサイザーで「禿山の一夜」や「火の鳥」で全く新しいジャンルを知った。同い年で、お互い祖母の関係(共立女子学園関連)で小学校時代2度ほど音羽御殿で一緒に3時のおやつを食べた鳩山邦夫氏は特に残念だ。

 ザ・ピーナッツの伊藤ユミ、モハメッド・アリ、千代の富士、平幹二郎(三匹の侍)、小川宏、ジョン・グレン(宇宙飛行士)などは全てテレビ文化の中で団塊世代が青春時代脳裏に刻まれ、強く印象に残っている人々だろうと思う。

 今年もあと24時間とちょっとだ、60歳代にあと何ができるか?何を残せるか、70歳になるまで1年を切った団塊世代も居よう、いよいよ好きな事を出来る残り時間はすぐそこまで迫ってきている。