人吉にお住いの私の野鳥観察における師匠・古江さんが今年の1月に送って来られたミサゴの生態画像の一つに、以前私が同じく人吉市内の球磨川矢黒の淵で撮影した画像と似ていたものが有ったのでご紹介。2011年9月の撮影で、雨後の多少濁った球磨川本流で、盛んに上空から漁をしていたミサゴを観察している時の画像。盛んに上空を旋回して幾度かダイブして漁をしていたようだが一度も成功できずしばらく樹木に留まって羽根休めをした後、いきなり川面に両足を付けて球磨川を直角に横断し始めたのだ。勢いをつけて一直線にピーッという感じで飛沫を上げて進むのだが、頭が水面ぎりぎりで非常に低い。
最初は何をしているのか全く分からなかったが、パソコンで画像を繰り返し見て幾つかの理由を想像した。一つはヤマセミやカワセミが食事の後にクチバシに付いたヌメリや魚の鱗を除去するために何度も水浴びダイブをするのと同様で、漁の際にしっかりと魚を掴んだ足の指等に付いたヌメリや鱗を取り去るための清掃作業、いわば身だしなみ・身繕いではないだろうかと考えた。しかしこの撮影時の前には漁は成功しておらず、魚を捕食した所は20分間ほど見ていない。画像にも映っていない。
もう一つ考えられる事は、球磨川が濁っているため目視の漁が難しく、両足で水面をかき乱す事で驚いた餌物が飛び出てきたりするのを捕えようとする、一種の「漁」の一部の動きではないか。この球磨川流域では同じく川が濁っていて雨が降っている時のヤマセミの水面滑空走り漁と思われる画像を収録している。同じくダイサギ、コサギの類が水面に足を浸しながらなおかつ踊りながら円形に回り魚を追い込んで捕える場面を何度も撮影している。
上記のいずれではないかと思うのだが、それ以外のミサゴの単なる気まぐれだったりしたら外れという事に成ってしまう、さて真実はいずこに。今後もヤマセミ撮影の時にはミサゴの行動も充分注意してみようと思う。
My teacher Mr.Furue send me this action photo.
古江さんが送って下さった画像がこれ。他に低空で水面上を飛ぶ画像が幾つかあった。
I photographed the same action in September, 2011.
2011年の9月に球磨川の矢黒の淵で撮影した問題の場面。増水後の球磨川は緑系で白っぽく濁る事が多い。相当スピードを付けて水面に降りてきた場面。
Osprey's speed was so fast.
勢いをつけてピーッと両足を水面に付けて滑空する。頭の位置が異様に低い。水面に上がる魚の動きを視ているのではないだろうか?
This action was about five seconds over.
飛びながら水面に浸けた足の向きを替えているらしく水飛沫の立ち方が変わる。
This action was about six seconds.
水面から足を上げるまで約6秒間だから結構長い、川幅の約半分程は引っ張っていたように思う。
After this, Osprey was standing in the river.
この後は川面を2周して対岸に着地して水際で約2分以上水中に立っていた。とにかくミサゴの行動は不思議で眼が離せない。