人吉で循環器科と内科の医院を営む辻医師は根っからの真面目なヤマセミ観察者。ヤマセミ観察においては私の大の先輩でもある。辻先生に教わったヤマセミポイントは数知れない。私の人吉におけるヤマセミ撮影はこの辻先生と古江之人氏がおられなかったら成り立っていない。
この辻医師は雨が降ろうが雪が降ろうが、はたまた朝霧で何も見えなくとも、ほぼ毎朝人吉駅東側の辻医院から赤い繊月橋まで往復される、正確に言えば往復以上のウォーキングをされる。ヤマセミが現れればその動きに合わせて良い撮影アングルポジションを求めて動き回るから結構歩かれるのだ。
これが毎朝だから、ヤマセミ撮影のチャンスは多分世界一多い御仁だろうと思う。こういうのにギネスブックは無いのだろうか?有るような気がする。この辻先生がこの3連休に撮影された画像を送ってこられたが、やはり東京から通いでは撮れないいくつかの素晴らしいショットがあるのでご紹介したい。
これは凄い画像だとまずトップに掲載させていただいた。かろうじて獲物の尻尾の部分だけ咥えて飛び続けるヤマセミ。いかに咥える力が強いかこれで観察できる。まだ岩の上で完全に殺すなり気を失わせていないと思われる。そうしていればもっときちんと咥えているに決まっている。
こういう場面は人吉界隈ではよくあるが、私はいまだに撮れていない。
これはオス同士の争いのように見受けられるが、本気の縄張り争いなのか親子喧嘩程度なのか、はたまた兄弟げんかなのか・・・。10月にこのようなシーンを撮影できる場所は、やはり人吉以外には無いだろうと思う。
架線上では色々なシーンが繰り広げられるが、このような微笑ましいシーンはなかなか撮影できない。色々な場面を物語風に考えて撮れるようになれば少し余裕が出てきた証しだろうか。辻先生は昔からこのようなシーンの撮影に長けておられるようだ。細かい観察力をお持ちだと思う。
5月や6月の幼鳥教育の時期でもないのに、このように3羽の乱舞を撮影できるのも人吉ならではの特徴だろう。正直20日から人吉に撮影に行く予定になっているものの、腰が浮いてしょうがない。