毎日野鳥情報ばかり掲載しているが、閲覧者の方々から以前掲載していたカメラや撮影や団塊世代の話はどうなった?そういう話も是非掲載して欲しいというリクエストを頂いているので、週末の土日にこれら野鳥に関すること以外の話題も掲載する事としたい。自分が熊本の八代市や小倉市(今は北九州市)で過ごした頃は、ちょうど日本が大きな変化を遂げようとする頃で、中学から高校に進学しようとしている頃の自分にとっては毎日寝るのがもったいない程刺激的な日々の連続だった。
これからしばらく週末に限っての話題は今から半世紀50年前、1963年頃の文化について幾つかの自分のコレクションを合わせながら紹介したいと思う。閲覧者の方々もそれぞれの1963年が有ったと思うので照らし合わせてみると非常に面白いと思う。 当時と現代の間に流れる50年という時空間が具体的にどの様な事を引き起こしているか考えてみるのに面白いネタが幾つか此処にある。
今日の話は誰もが観たであろうシェーンという映画に関する話。
映画「シェーン」を観た事が無い人はあまりいないと思う。あの映画は実は西部開拓史の中でも最後の方の話で、馬に乗ってやって来た旅の途中の拳銃使いが農民達を苦しめていた悪者を倒して、世話になった開拓者一家を救うと云った内容だった。
主演のアラン・ラッドの早打ちが話題になったが、実は映画のフィルムのコマを少し抜いて早送りで早く見せたという事が後に判っている。当時ホントに実弾を打って早かったのはサミー・デイビス・Jrだったという話も後に判明。
しかし、あくまで映画シェーンは西部開拓地の話であって、実は当時、ニューヨークなどの東部の大都市では既に高層ビルが建ち始めていたというのをご存じだろうか?高架鉄道も走っていたのだ!なんと蒸気機関車だが。
Motion picture "Shane" of Hollywood, Japanese poster.
当時の映画シェーン・ポスター
The last scene of Movie "Shane"
最後の場面でシェーンが少年に別れを告げて去っていくシーン。実はこの時シェーンは酒場で悪党の一人に撃たれて瀕死の重傷で、最後エンディングロールが出る背景の墓場を通るシーンではすでにこと切れているという説が普通になりつつある。
The same place of 2010.
これがロケ地の現在の画像だそうだ。実は小屋と遠方の山並みの間にはハイウエーが走っていて、映画の中でもバスや黒い車が写ってしまっているという証言が有る。ビデオやDVD、レーザーディスクをまだお持ちの方は良く視てみると良い。
The same place on Google Earth digital 3D.
今やパソコンのGoogle Earthで上の場面を探し出すとこういう画面になる。自分でやってみて驚いた。同じ様な映画でヘンリー・フォンダが出ている「荒野の決闘」の最後「愛しのクレメンタイン」が流れる中馬車が去っていく場面の遠方に特徴のあるとんがった岩山が見えるが、同じくGoogle Earthで見事に出せた。なおかつその場がニューメキシコ州のモニュメントバレーの一部であることも判明した。50年間の時の流れはこういった事柄も明解に出来てしまうという事だ。
The situation of New York of the same time.
西部開拓地ではやっと鉄道が走った頃(映画シェーンでは悪党は鉄道でやってきた)ニューヨークではすでに高架鉄道(なんと蒸気機関車)が走り、高層階建てのビルが建ち始めている。日本で言えば明治中期だろうか。西部でもニューヨークでもまだ腰にガンベルトを下げた人が普通に歩いていたようだ。日本人はあっという間に刀を手放したのにも拘らず、未だに銃による殺人が後を絶たないアメリカはこの頃と全然変わっていないという事か?