梅雨末期など豪雨集中時には大氾濫を起こす球磨川水系も12月~3月の冬季、渇水期に入れば水位が非常に浅くなる。本流においても球磨川下りの川船が通る水路以外は腰までの水位は無く、せいぜい膝くらいまでしかない場合が多い。
この時期の魚獲りは野鳥たちにとって非常に厳しい戦いになるケースが多く、その争いで命を落とす場合すらあるという。理由は水温低下で餌である魚自体の活性が落ちるから。野鳥は祖先が恐竜だけに動くモノに鋭い反応をする。
野鳥を撮影していて「アッ!いた!」とばかりに望遠レンズを動かした瞬間飛んで逃げられた経験がお有りだろう?急に動かなければ野鳥も警戒しない、本能的反射神経を発揮させないのが野鳥観察の基本だと思う。
今回は、球磨川及びその支流部で繰り広げられる餌場争い、餌争いのごく一部に遭遇した画像を2回にわたってご紹介したい。場所は球磨川支流のポイント。
上空でヤマセミがホバリングで餌を見定めている。
其処へカイツブリが寄って行って餌の気配を察知した。
ヤマセミは定まった狙い目がけてダイブ姿勢に入る。
しかし、ダイブポイントにカイツブリも近づいてきた、狙いは同じ魚のようだ。
気配を察知したのか魚が逃げた模様。
カイツブリに邪魔されたヤマセミはカイツブリを足で威嚇するような姿勢!
カイツブリは泡を食って逃げモード、しかしいつものダッシュが効かない。こんな事を目の前で4~5回繰り返してくれた。これだから野鳥生態観察はやめられない。