傍の草むらには雛が一羽落ちており、じーっとこちらを見上げている。北海道の森の中は自然の宝庫なので数時間もしないうちに何かに持っていかれてしまうだろうが、樹の自然洞を利用した巣がたぶん小さく、この雛が元気すぎた為か、もっと元気な他の雛に押し出されてしまったのだろう。 巣穴から20mほど離れているのだが、ニュウナイスズメかどうか確信が持てない。まだ充分飛べる状態だとは思えない雛だった。
北海道はニュウナイスズメの密度が濃いのだろう。関東にはあまり多くないが全国的には多いのだろうか?よく判らない。以前奈良公園へ行った時には広大な敷地で鹿の生息する構内いたる所でニュウナイスズメに出遭ったのを思い出した。
樹の自然洞では盛んに親鳥が交代で餌を運んでいた。暗い森の中距離30mで撮影。それ以上には近づかなかった。
完全な自然樹の洞を利用した営巣。
給餌頻度は非常に頻繁なので巣立ち寸前だろうと思われた。
親鳥はオス・メス交互に近くの枝で順番を待つような頻度だった。
20mほど離れた足元に居た雛。ニュウナイスズメかどうか判らないが、他のニュウナイスズメや、あるいはコガラやヒガラの子供かも知れない。
雛の撮影を終えて顔を上げたらキビタキが真上の枝に居た。
横の暗い茂みの奥でキョキョキョと声がしたので顔を回すと、クロツグミのオスがいた。
真後ろの幹にはゴジュウカラ。早朝5時、宿から徒歩10分の森の中一箇所で立ち止まり、その場で360度向きを一回転しただけで、これだけの野鳥に出遭える北海道は、やはり信じられない野鳥の宝庫なのだろう。