2015年4月14日火曜日

珍鳥ヤツガシラを徹底観察する!最終回(何処に飛来するか?餌は何か?).  I thoroughly observe a rare bird Hoopoe ! Part5.

 大人気のヤツガシラの徹底観察・最終回レポートをアップしたい。此処3年前から色々な方々の情報、ご意見をまとめてみた。この中には野鳥の会メンバーが30%程含まれている。面白かったのは野鳥の会メンバー12名の情報は非常に懇意にさせて頂いている2人を除いては殆ど正確ではなかった。その上「誰から訊いたと言うな、具体的な場所は公表するな、いつ飛来したかも言うな・・・。」と厳戒態勢だった。皆さん何か大きな勘違いをしていないか?

 一方地元の一般の方々数十名の聞き取り調査では、知っている限りの情報を教えてくださると共に「私なんかより、何処何処の誰さんのほうが良く知っている。」と近所の方を紹介してくれたり、あるいは具体的な場所と飛来の日時まで詳しく教えてくださる場合が多かった。中には撮影した画像を示しながら、何処から撮影されると良い・・・等、非常に親切だった。野鳥の会のメンバーの一種異様な特殊性を非常に強く感じた一週間だった。

 こうやって色々な情報をまとめてみると、春先に飛来する場合に限って言えば調べてみた鹿児島・長崎・熊本各県においては海岸線から直線距離で500m以内というのが殆どであった。同時に芝生が10m四方でもあれば飛来する可能性があるが、どんなに芝生が広くて綺麗でも、ゴルフ場の農薬が沢山散布されている場所には飛来しないようだ。此れは農薬散布で土中の昆虫・幼虫が居ない事をヤツガシラが知っているものと思われる。

 人が居るか居ないかに関しては、まったくいないより、自分に対して凝視しない、注目しない多少人の往来が有り(生活者に限る)猛禽類など天敵から保護され易い条件下の方が滞在期間が長いようだ。3年前の指宿エリアの話では、個体が入れ替わったりした可能性は勿論あるが1ヶ月間視る事が出来たと言う場所もあったようだ。3年前に訪れた五島列島の新上五島町の海岸エリアでは、ホンの20m四方の民家の芝生庭に3日間滞在したと言う地元の方の話しを伺ったことがある。毎年必ず来るそうだ。甑島は渡った事がないが、其処からこられた方の話を聞く限り、昔は来て居たが最近はあまり視ないとの事。

 数年前に余りにも有名になった野間池・笠沙恵比寿には以前良く来たようだが、特に今年等は未だに飛来していないと聞く。ところでヤツガシラが一体何を土中から放り上げて食しているのかをネットで調べてみたら、芝生の3大害虫といわれるシバツトガ、スジキリヨトウ、スジコガネ(ヒメコガネ・マルコガネを含む)の幼虫らしい。シバオサゾウムシ、カイガラムシの類も食しているようで何も芝生でb無くても居る場合もあるようだ。数年前離島エリアではない熊本県内で出遭った個体は普通の草地に居た。


今回調べてみたエリアはいずれもこのエリアで、筆者が遭遇できた2箇所とも海岸線から500m以内という場所だった。具体的なポイントは必ず来るとは限らない為、示しても意味が無いので示さないが、このエリアを丹念に探せばいつか何処かで出遭えるだろう。今回のエリアには干拓地が3箇所含まれている。農業従事者の邪魔にならないようにするのはもちろんの事。農業専用エリアで見慣れない車がノロノロ走っているだけで訝しがられる事もあるので要注意だ。更には芝生のグランド、学校の校庭、などは地元の人たちのイベントの場所でもあるので、理由を説明して立ち入らせてもらう必要がある。今回は7日間で1350km走って過去飛来した実績が在る17箇所を回り各地で聴き取り調査を行い、2箇所で出遭い撮影する事が出来た。(甑島は除く)
 
暗い崖沿いに偶然動くものを発見した事から出遭う事が出来た。

日が射したり隠れたりの風が非常に強い日だった。



体をブルブルブルと震わせていた。まさか寒いのではあるまい?

この日は晴れてはいたものの風が非常に強く、其のため崖の上の木陰に避難したのかもしれない。芝生があるわけでもない場所で出遭えた事自体、非常にラッキーだった。勿論車の中からの観察なので同じ場所からの撮影画像しかない。

とりあえず、今年のヤツガシラ・レポートは今回を持って最終回としたい。