一昨日の霞ヶ浦野鳥探索。浮島の和田公園の駐車場に車を停めた途端、やたらと風上に向かって飛んでくる中型の野鳥の群れに遭遇。よく見たらなんとカケスだった!
非常に警戒心が強く、遭えそうでなかなか出遭えないカケスがバラバラと数十羽も飛んでくるのだ。最初はしばしボー然としてしまい、撮影を忘れるほどだった。「いったいこれは何なんだ?」
強風に乗って羽ばたかずホバリング状態のトビが3~4羽いるが、そのカケスを襲うような気配は全くない。
和田公園の西側⇔東側凡そ1㎞の間を4~50羽で何度も往復する妙な動きだった。大体カケスが4~50羽の集団に成る事自体初めて見る景色だった。カラスの仲間だが武蔵野・三鷹に居る迷惑なカラスの集団と似たような生態なのだろうか?
和田公園付近の樹木の高さギリギリを風に向かって一生懸命羽ばたいてまとまって移動していた。風下の西へ戻る際は結構バラケて移動。
これを5~6回繰り返すのだ。もう訳が分からず観察を続けたら、いつの間にか高度を上げて一斉に霞ヶ浦の対岸へどんどん上昇しながら消えていった。後ろからその群れを撮った画像をパソコンで再生してカウントしたら56羽いた。ちょっと信じられない数だ。
日本三大鳥類図鑑をそれぞれ紐解いても何処にもそんな渡りの事は書いてないし、山と渓谷社の『日本の野鳥』のカケスの項を観ても十数羽で群れて季節により暖かい場所へ・・だの、あるいは食糧が理由で移動するとの記述はあるが、50羽を超える群れでの移動が有る事はどの文献にもない。ましてや秋に北に向かって飛んでいくというのは一体何だろう?
まるでヒマラヤを越えるアネハズルの群れのようにどんどん高度を上げて消えていった。霞ヶ浦対岸の天王崎辺りでこれはどうなったのか見てみたい。カケスやミヤマカケスを研究している若い野鳥学者さんが、ネット上の投稿にカケスは海に出るのを嫌う・・と書いていたが、霞ヶ浦も海みたいなものだから「皆で渡れば怖くない・・。」のノリで行ったのだろうか?現に移動の準備中に若鳥だろうか、和田公園内でハヤブサに一羽持って行かれていた。後ろ姿だけ撮影。
とにかく珍しい場面に遭遇出来て、野鳥の生態観察者としては「日の出前から行って良かった!」の典型例だった。
まずは空飛ぶカケスの画像と飛来する初期画像から・・。