採餌後叩いて食する場所まで運搬中に、獲物が大きすぎて暴れて取り落としたり、猛禽類などに襲われて横取りされた一部始終などが5回ほど撮影出来ている。
採餌行動など毎回同じだろうと思う方もおられようが、実際は毎回微妙な点で状況が異なっている。それは川の流れに対して上流に向かってダイブするか、下流に向かってダイブするか、はたまた真横からのダイブか?その上太陽の位置が順光か逆光かなど詳しくデータを羅列してみて統計を取ってみようと思っている。
魚というものは基本的には流れのある所では、必ず上流に向かって頭を向けて泳いでいる。群れで泳いでいても単独で泳いでいてもだ。魚自身が採食していたり、縄張りに入ってきたよそ者を追い出す時以外はそう思っていて良い。したがって下流部上空から上流に向かって泳いでいる魚の背後から襲うのが一番成功しやすい採餌ダイブのスタイルなのだろうと思っている。
これは6年間、球磨川の架線上からのダイブを観察していてそう思うのだ。架線上から下流に向かって斜めにダイブと言うのは余り観たことがない。せいぜい真下かはるか上流に向かっての斜めダイブが多い。
此処で一つ疑問が生じるのだ。球磨川は人吉市内中央部では東から西に向かっては幅150~200mで流れている。したがって早朝架線から上流の水面を見ると、太陽がまぶしく反射して人間であればまず水中は見ることが出来ない。ところがヤマセミは平気でこの状態で上流に向かってダイブするのだ。ヤマセミの眼にはまちがいなくポラライズド・レンズ(偏光レンズ)の様な機能が備わっているとみている。モノの本によると野鳥の可視光線は人間には見えない赤外・紫外線の領域まで視えるそうだ。水面の太陽光反射等何の弊害にもならないのかもしれない。
今日のダイブ連続画像は、その球磨川本流での大きな橋の橋脚と橋梁からのダイブ2本。勿論橋脚のコンクリの上からより、橋梁の鉄管からのダイブのほうが水面までははるかに高度差が在る。いずれも採餌は成功している。全国に居るヤマセミの中でも球磨川流域のヤマセミはそのダイブの高低差、飛翔能力において群を抜いて機能が発達している種だと思うが如何だろう?
球磨川本流の橋の橋脚からのダイブ高低差は6~7m。人吉界隈ではこの高さはごく普通。
同じく橋梁からのダイブ。こちらは10mは在ると思われる。
いずれも採餌には成功している。覗いて飛び込むまでの時間はそれぞれ10~15分は在った。
なお、今日から熊本入りなので、暫くの間ブログ投稿は不定期に成るのでご容赦願いたい。