2014年5月31日土曜日

緊急速報!ヤマセミの巣立ち。 Urgent breaking news! The leaving the nest of the Crested kingfisher!

 ヤマセミが巣立った。時間的に今まで常識とされてきた午前5時頃からの早朝巣立ちではなかった。1羽目が飛び立ったのは真昼間の午後0時15分、人間で言えば昼休み時間だ。この幼鳥の兄弟は1羽が青大将に呑まれ、もう一羽が巣立つ当日前夜巣の真下に落下して何者かに食い荒らされていた。したがってたった2羽での巣立ちとなってしまった。自然界は厳しい!

 詳細は東京に戻ってから数週間以内にご報告できよう。営巣中の画像公開はご法度という事なのでこのブログには掲載しない。営巣・巣穴掘りから給餌、糞の処理、巣立ち三日前からのすべてのプロセスまで完全に画像+音声で収録できたので研究論文に仕上げ大学から限定関係者にのみ配布予定だ。一部続編の写真集に掲載予定中。今までのヤマセミに関する文献とはずいぶん異なる事実がいくつも判明した。

 この中で一番重要なのは、思いのほかヤマセミの繁殖には自然界の天敵が多いという事だ。人間が撮影で騒ぐ、近寄る事など・・・をはるかに凌駕する恐ろしい現実的な数々の危険が待ち受けている事が画像や動画で収録できた。今回は2家族、雛8羽(これは状況証拠による推察)のうち無事巣立ったのは今現在の確認で1羽のみ。残る巣の中の1羽が明日巣立てれば、巣立った段階で2羽25%の巣立ち率という事になってしまう。ヤマセミの数がなかなか増えない理由の一つが今回判ったような気がする。

 とりあえずは、巣立った幼鳥の最初のフライトが羽ばたきではなく、グライダーの滑空のような状態であったことを画像でご紹介。

撮影場所から巣立った巣穴まで直線距離で100m画像の精度はお許しいただきたい。

飛び出た直後は目いっぱい羽ばたいているのが動画で確認されている。したがって最初は巣穴より高い位置に上昇した。

その後はコンコルドの着陸時のように翼を羽ばたかずだらーんと下げた状態でこちらへ向かってきた。

フワフワとしたような状態で何となく左へ左へと樹林帯の方へ飛んだ。

真横より上には翼が上がらない状態で滑空してきた。

後ろに親が付き添っての滑空だった。