ロシアがウクライナに攻め入っていることをまるで忘れてしまったかのような、ハマスとイスラエルの攻防。
そもそも今回の発端が、10月7日突然ハマスがイスラエルに攻め入ったことから始まっているように日本の各テレビでは報道しているように見える。当初はハマス悪者・加害者 Vs イスラエル被害者的な報道だったように見えた。あのCNNでもこういった報道だった。
https://www.cnn.co.jp/world/35210020.html
しかし、ハマスが打ったロケット弾の硝煙痕だけ観て、一方的にハマスが突然攻め入ってイスラエルの民間人を多数殺したのがきっかけだから、イスラエルが怒り狂って報復行動としてガザ地区に攻め入るのは当然だろう?・・・と思うのはいささか早計過ぎるようだ。
その前2~3年間、あるいはそれ以前の現地での双方の日常攻防をほとんどの日本人は知らないだろう?筆者も良く知らない。
しかし実際はどうだったのか、ハマスが2年もかけて練って準備した奇襲攻撃の理由・大元は何なのか?ハマス側の理由を訊いたニュースステーションの大越キャスターの報道はある面で非常に重要だった気がしている。
パレスチナ問題に詳しいと自称する何処かの「事情通」のいい加減な話とは全然違う迫力があった。腰抜けNHKよりよほど「報道機関」として充実していた、この時は・・・。
聖地エルサレム(ユダヤ教・キリスト教・イスラム教)の歴史に始まって、ナチスドイツにより虐待されたユダヤ人たちに、充分な調整時間をかけずイスラエルという国家を作った西欧戦勝国と、そのお陰で難民化したパレスチナ人たちの長い長い闘い、複雑な歴史をよく理解しないで今回の事件を理解したつもりでいるのは、相当にやばい話だと思う。
ニュース映像は、現場でのほんの一端・部分だけを報じているだけと思わねばならない。パレスチナの一般市民たちが、投石でイスラエル兵士に歯向かっているのをイスラエル軍が次々と銃を乱射して殺しているという報道もあった。投石者にでも平気で銃を撃つという徹底したイスラエルの強硬姿勢は、いま世界中の理解を得損じている様にも見える。
余程、虚を突かれ予測も防御できなかったイスラエル軍は、口惜しさと国民への恥ずかしさで、汚名挽回と相当残虐な反撃に向かっているとも報じられている。
2日前、原宿の明治神宮の入り口で今回のハマス攻撃で人質になった人々の写真を並べ、イスラエルへの援助なり応援を求めていたようだが、日本人は素通り、外人観光客も半数は素通りしていた。
ロシアがウクライナに攻め入った際の日本人の一般的反応とはずいぶん違うように筆者には見えた。遠い所での宗教が絡んだ戦争に対し具体的に何ができるか?また何かして良いのだろうか?じゃ、何をだれにしてあげられるか?よくよく報道を見極めて考えねばならない気がする。