昨日の昼12時からコロナ対策の一環として「都民割・もっとTokyo」とかいう中途半端な観光促進プロモーションの予約が開始された。都心のホテルの中には開始20分で満杯になるお得なコースもあった様だ。
もちろんこんなもの、目玉は数が限られていてすぐ満杯になるように仕組まれているに決まっている。公取に指摘されたスシローのおとり広告に通ずる部分もあるに違いない。
それがこの企画自体の人気をアピールしたり、メディアネタとして作り上げられるように仕組まれたものであろう事は、長い事広告代理店で仕事をしてきた者にとってはすぐに判る。枯渇状態、希少価値は話題を呼ぶ原動力なのだ、特に物欲の激しい日本人においては。
大体、東京に住んでいて東京に安く泊まれる企画に殺到する人達なんて「一体何考えているの?」と思ってしまう。コロナ制限が全面撤廃された東京都内であれば、今なら花菖蒲が見ごろの公園や緑地帯に日帰りで行って都内の味処でランチやディナーでも楽しめば良いではないか?
東京に住んでいて東京のホテルに「普段よりお得だから安いから・・」と先を争って泊まるなんて「我が家」に自信がないか、日常の生活空間が余程みじめなのだろう。バーゲン価格の元値表示なんて「~割引」を際立たせるために下駄をはかせてあるって事知らないわけでもあるまいに?
「差別」と聞くと火が付いたような報道をするメディアが、全くこのあたり疑問を呈しない事に関しても筆者的には疑問符が沢山付いてしまう。
普段だと1万5千円掛かる楽しみを3千円の負担で楽しめる、1万2千円もお得・・・魅力的!といった感じだというが、いくら金銭的に安くてお得だからって言っても「何処でどうする?」って内容に余程魅力がなけりゃ普通は申し込まないだろうと思うのだが如何?
金額的な「お得感」に目がくらんだだけで申し込みに殺到するのでは、’70年代にあちこちで乱立したバーゲンで、本当はたいして欲しくもない「バーゲン物」なのに「安いから、お得だから、最後に残った一点物だから他人に得されるとしゃくだから・・。」のノリで平台(商品を置いてある台の事)の商品を奪い合うオバちゃんたちと何ら変わるまい?何だか懐かしくなってしまった、「お得」だからというだけで申し込む人々に・・。
万が一、読んでいただいている方で昨日「都民割」に申し込んだ方が居たらごめんなさい。割引話、得をするキャンペーンに殺到する人々の話はこれまで。
次は「乱立する英語」それも短縮する日本製英語の乱立へのクレーム!
サブスク、サステナブルな・・、ソーシャル○○、リテラシー、コンピテンシー、メタ的な・・など、やたら新しい英語、しかも短縮したり合成したりしてメディアが盛んに多用する。企業広告コピーにまで使い、さも時流に乗っているんだとばかりのアピールをする。
これら横文字は、意識高い系自認の若者だったり、またその若者の振りをしたりする中高年の知識高い系自認の人々、さらには広告代理店のマーケ部員がプレゼン時に好んで使う用語なのだが・・・。
どうして同じ意味の事を日本語で言うとダメなんだろう?漢字熟語じゃカッコよくないのだろうか?新しい情報通人間のフリが出来ないからなのだろうか?賢く見えないからなのだろうか?
はたまた、日本語で言うと誰にでも分かってしまって「えっ?それ何?どういう意味?」と訊いてきてくれないし、ディベートやプレゼンテーションで相手より優位に立てないからだろうか?優越感を持てないからだろうか?
サブスク(サブスクリプション)⇒定額利用契約、サステナブルな⇒持続可能な、では何故いけないのだろう?
レンタカーや駐車場、Adobeなど画像処理ソフトアプリケーション、いちご狩りの時間制限、中華の宴会の時間制食べ放題飲み放題・・・、飲食物の定額内無制限消費などずいぶん昔からやっているビジネス方式なのに、さも新しい何かが始まったようなふりをする。全く嫌な世の中になったモノだ。
大体からして、持続可能な恋愛や結婚、サステナブルなSEXすらまともに出来ない人にやたら好んで使ってほしくないと冗談を言っていた友達がいたが、もっともだ。
そんなに英語を多用したければ、一部だけじゃくてもう全部英語でやれば?それで思った通りのコミュニケーションが出来るんなら・・・。母国語の日本語を普段から大切にしないくせに、日本の文化だの古典芸術ばかりに造詣を深めようとする行動落差がどうしても筆者には良く判らないのだが。 #意地悪団塊爺