2019年7月2日火曜日

再び日の出数分後のヤマセミの飛翔画像。 The flying scene of the crested kingfisher in a early morning sunrise time again.

 九州南部で断続的に降り続いている大雨の影響がそろそろ出始めるのではないかと気が気ではない。
 特に熊本県の人吉盆地を流れる球磨川と支流との関係は、ヤマセミの生態観察である程度知っているだけに非常に心配している。

 河川はメインの大きな流れの本流とそれに注ぎ込む大小数十本の支流から成っている。普段はあちこちで支流が本流へ注ぎ込む形で自然が形成されている。要は支流の方が土地が高く、ともすると本流への合流地点では滝もしくは急流の瀬のようになって合流したりする場合が多く見受けられる。
胸川、万江川といった大きな支流ではない場合、球磨川支流の本流への流れ込みはこのような状態で合流する。那良川が那良口駅付近で球磨川に合流する部分の画像。

 しかし、今回の様に大雨が続き、上流から大量の水が流れ本流の水位が高くなると支流の水は流れ込めなくなり、合流地点で本流の流れに堰き止められダム湖のようなプールが形成される、その後更に本流の水位が上がると逆に支流部へ本流の水が逆流してくる事態が生ずる(=バックウォーター現象)。
那良口の那良川の球磨川本流流れ込みが球磨川増水(左の濁流部分)で堰き止められ、プール状態になる。

街中でこの状態が発生すると街が洪水で水没してしまう恐れがある。従って人吉市には市内に存在する数多くの用水路など支流ごとに球磨川本流への流れ込む場所全てに樋門が設置されている。

 球磨川本流が増水し水位が上がると一斉に樋門を閉じて水害を防御する体制が取られている。永年の水害から身を守るための経験値から来る知恵の一つだろう。しかし、本流への流れ込みの樋門を閉じて身を守っても、雨が続くとどうなる?流れ込めない支流も上流から支流本来の水量が増えるので、結局は支流自体が行先を止められた為に起こる氾濫が発生する可能性が高いのだ。だから長雨の影響は段階を追って必ず発生する事になる。
人吉市温泉町の球磨川増水時、湿度100%超えて川霧が立ってしまう。

人吉市内繊月大橋から増水時早朝に上流を見た画像。やはり川霧が。

 こういった状態で、九州南部はしばらく天気予報・ニュース報道から目を離せない。

 そんな中、少しでも自分の気を静める意味で2週間前まで滞在した人吉で早朝撮影したヤマセミの飛翔画像をご紹介したい。正面から迫って来る画像はなかなか連写でき難い。









いずれもコメントは不要だろう。日の出の太陽の光で赤っぽくなるのはご容赦願いたい。多少情緒的な画像になってしまう。