此の吉祥寺自然文化園はライオンや豹など・・・と、此処まで書いて、ヒョウは「豹」と表記する方が空から降って来る「雹」と区別する意味で判り易いが、ライオンはなぜかカタカナで表記するのが普通だ。
西洋の動物は殆どが外来なので漢字が追い付かないのかもしれない。
考えてみれば、動物名の漢字表記は中国語のそれに似ていなくもない。
●小熊猫 レッサーパンダ
●大熊猫 ジャイアントパンダ
●鬣蜥蜴 イグアナ
●避役 カメレオン
●伽藍鳥 ペリカン
●鎧鼠 アルマジロ
●狩猟豹 チーター
●虎頭犬 ブルドッグ
●大欄蜘蛛 タランチュラ
●砂漠姫狐 フェネック
●山獅子 ピューマ
●海獅子 オタリア
●海牛 マナティ
●小鰯鯨 ミンククジラ
●倉鼠 ハムスター
●猫鼠 マングース
●冬眠鼠 ヤマネ
このブログを打っていて変換文字には無い「麑=ライオン」もしくは「獅子=シシ」と言う方法もあるにはあるが、決して一般的ではない。この辺りを含めて団塊世代の自分も学ぶことはまだまだ多いと感ずる次第。
話が横道へそれたが、これら人気のパンダや猛獣・珍獣は居ないごくごく一般的な小さな動物園の「井の頭自然文化園」なのだが、唯一メディアに取り上げられていたのが、象のはな子だった。
勿論、東京郊外の住宅地を抱えた井の頭公園界隈は、宮崎駿の「ジブリの森美術館」も隣接しており東京でも有数の教養・文化エリアとなっている。従って子連れのファミリーがターゲットであるのは間違いのない所だ。
なればこそ、子供への自然教育に関してはイージーで刹那的な方法をとらず、親や先生などを含めて子供たちの将来に確実に役立つ自然教育を施す存在であってほしいと思う。生の動物を持ってきて「死なない様に飼育し、見せる」だけでは不十分では無いかと問いたいのだ。
勿論、TVメディアや不勉強な最近のジャーナリストの様にただ現状を批判するだけではなく、プランBつまり代替え案、方法論を述べてみたい。
現状の井の頭自然文化園は昨日も報じた通り、そこいらの野鳥を高いお金を投じてこしらえた野鳥厩舎に生態展示している。一方でコウノトリやマナヅルなどは風切り羽を取り去って、飛べなくして地上を歩かせて展示している。
先日もこのマナヅルのくちばしに穴が空いているのを見て、子連れの親御さんが「可哀想だね?病気でくちばしに長い大きな穴が空いているよ」と、子供に説明していた。
無知とは恐ろしいものだ、ツルの類はくちばしの上側の中ほどに横長の穴が皆空いている。これを事を知らないまま、勝手な想像で子供に「ウソ」を教えている。これではトランプのフェイクニュース発言を非難出来まい?
自然文化園で親が子に間違いを気付かず教える、この現状に危機感を持ったのがこのブログのきっかけだ。
現在は最新のVR(virtual reality=仮想現実・人工現実体感装置)含めて、生で観たのとほとんど同じ効果を得られる映像装置が発達している。デスクトップのPCを経由せずとも、スマホのアプリやプレステなどのゲーム機器でも活用可能だろう?
やはり映像ではなく絶対生・本物でなければ・・・と言われる方もおられようが、それでは自動車免許交付所・教習所の事故体験モニターをどう説明するのだ?航空機の操縦シミュレーターをどう説明するのだ?
あるいはドローン無人攻撃機を使いモニターに砂漠の敵を映し出し、地球の裏側から敵を倒している今の戦争をどう見るのだ?
そういう面倒くさい装置より、コストのはるかに安い自然の生物を飼い殺しにして見世物にする方が正しいのか?
子供たちに「生の動物に接して、人間と同じ生き物なのだ」と教えるのは決して間違いではない。高低の差は在れ同じ体温を持ち、声を出し、食事も排泄もする・・・。これを教えるのに檻の中の生を見せるのは逆にあまり適していないだろう?
むしろそれを体験させるには人間と一緒に生活している家畜・ペットで充分ではなかろうか?
大自然の中、荒野で伸び伸び生きている野生の生き物を檻に閉じ込めてお金を取って見世物にする・・・・、江戸時代のろくろ首や河童、ヘビ女ではあるまいに、考え方は全然変わっていない。
英国のセント・オーステル(=St.Austell)というドーヴァー海峡に面したイングランド南西部先端エリアの街に、エデン・プロジェクトという植物園と自然環境に植物が如何に大切な役割を果たしているか説明する教育施設が在る。ここを少し学んだら如何だろう?同じような素晴らしいドーム施設は不要だ。その存在意義と子供達への自然への関わり合いを学ぶ場所として学ぶべきものが多いと思った。
英国の陶磁器産業が陶土を採った後の穴と斜面を利用して造った硬質ビニール・サンドイッチ構造製のドームで出来ている温度・湿度管理出来る植物園となっている。二度ほど行ったが素晴らしいの一言。
ヘキサゴンの透明天井は非常に高い。伸びすぎた植物は一人乗り気球でてっぺんまで上昇して管理人が枝打ちしていく。
子供たちは公私色々な方法で学びに来ていた。子供達や引率の方に訊いたら年に3~4回、エクゼター、サザンプトン、リバプール、ロンドンからも来るそうだ。
ロンドンのキューガーデンより豊富な資料やデータが揃っていた。