明日7月7日(日)は日本の伝統的なお祭り五節句の一つ七夕だが、東京都民にとっては東京都知事選挙投票日だ。
現都知事の小池氏は新型コロナ期や東京オリンピック開催に在って「三密」だの「アウフヘーベン」だの「レガシー」だの、いろいろな新語・造成語でメディアを通じて世論を煙に巻き、常に何か大きな事が有る際には決まってメディアを活用して来たように筆者は思うし事実そうだろう。
今までこれらの動きが出来たのは、もちろん取り巻きブレーンの中に大手広告代理店出身者が居たり(不祥事がバレて失脚した女史も居たが)、メディアOBが居たりで、世論の作り方を熟知していたからこそ一大勢力を今まで保てて来たのだろうと思う。
というより、小池女史そのものが日本における女性ニュースキャスター第1号に近いメディア人間なのだ。メディアに載るという事のメリット・デメリットをこれほどよく知っている御仁はそうそう居ないと思う。
まあ2期、8年間の実績をベースに具体的提案を言えるところは、他の候補者たち特にメディアに載ったことが有り知名度が高い候補者たちよりは相当有利だろう・・・。
野党を離党して声高に「東京を変える」という候補者も、若者に焦点を当てすぎる面人口の多い高齢者の反感を買っているとアンケートに出ていると聞くし、その上から目線で恨みや反感を買うような攻め方をする個性から世の女性陣から総スカンを食っているとも聞いた。
実は、元所属していた政党の議員から「アンタが居るからうちの党のイメージが悪いんだ!世の女性票が取れないのはアンタのせいだ!」と事実上、党の幹部連から追い出されたなどと言う話もあるようだ。これはさるYoutubeの中の話だからアテにはならないが・・・。
一方、中国地方の都市の市長をその上から目線の議会答弁で市民や議会の総スカンを食って辞め、都知事選に立候補し、ユーチューバーの応援を得た若き立候補者も、東京に住んで東京でろくに生活したこともないくせに「東京を変える」など軽々しく言うもんじゃない!と相手にもされていないという事前調査もあるようだ。
その他今回の都知事選は、看板ポスターの件しかり、NHKの演説しかり、漫画の様な選挙戦をまたメディアが面白おかしく報ずるものだから、各候補の主張など二の次、「好き嫌い」だけで選ぶ単なる人気投票のように思えて仕方がない。
投票権を持つ年齢が下がった事を考えると、単なる人気投票になる可能性は以前より増しているのではないだろうか?筆者は憂える。
本当に今の東京はヤバい!というほど、首都東京はいま危機感で一杯なのだろうか?動かしたり、変えたりしなきゃいけないほど都民の不満は爆発寸前なのだろうか?
しかし今週の木曜日の著名週刊誌・文春と新潮の新聞広告を見たら、小池女史の名前以外一切の候補者の名前が無かった。蓮舫氏の「レ」の字も出ていないではないか?投票三日前の広告に候補者の名が出ないこの状態って何なのだ?週刊誌メディアは自社の各情報源を精査し既に当選者を見切ったのだろうか?
筆者も東京の三鷹に住みながら、日常さほど「今の都政でどうしようもなく困っている」と思うような場面に出逢ったことがない。70歳以上は都バスや都営地下鉄に乗る無料パスを貰える(筆者は年収面で年間2万円ほど払って購入するが)し、各美術館その他施設も格安、下手すりゃ無料の所も多い。隣県の友人達には羨ましがられる程だ。
声高に「今の東京は世も末、酷いもんだ、私が変える!」という候補者の訴えをいまいちピンと感じない筆者なのだが、貴重な一票だ、ぜひ都民!明日はきちんと投票してほしい。