今日、早朝の週末ニュース番組は昨日の続きで漫画家「鳥山明」氏の訃報で一杯。我が国を代表する読売新聞の第一面ですら2個の記事で報じている。
しかし、かっての赤塚不二夫さんや松本零士さんの訃報時とはメディアの取り上げ方が少し違うように感じた。
1980年頃から爆発的なヒットという事らしいが、筆者など団塊世代は1980年頃にはこういった漫画・マンガした内容のモノより、同じ漫画でも小学館ビッグコミック・スピリッツの「気まぐれコンセプト」などの大人向け内容のモノへ移ってしまっていたから、接点が無かった。世代が違うのは当然で致し方ない。
世代の違いだろう、団塊世代の筆者は1960年~70年代の漫画で育った。「ちかいの魔球」「紫電改のタカ」だったり、「ハリスの旋風」「おれは鉄兵」などちばてつや作品が今でも頭に残っているし、息子の「鉄兵」という名もこのシリーズからとった。
小学校に上がった息子に「おれは鉄兵」の単行本シリーズ全巻を神田神保町の古本屋で手に入れて黙って渡した。読み終わった息子は握手を求めてきた。
男の子らしい男の子が主人公の漫画、しかし「巨人の星」のように夕陽に向かって滝の様な涙を流すほどストイックでオーバーではない軽さが好きだった。
「ハリスの旋風」に出てくる石田国松(=当時でさえなんと古めかしい名前だろうと思った)の相方、気の強い女の子のあだ名オチャラを当時籍を置いていた阿佐ヶ谷美術専門学校のクラスメートに皆で付けたことが有ったほど。
それが、ロボットの女の子「則巻アラレ」というのが空を飛ぶように駆け回る漫画が、1980年代から現在まで流行り、その作者鳥山明氏が亡くなって昨日からの報道騒ぎだ。
最初のりまきあられ・・と聞いて、友人に「何それ?品川巻きの事?」と訊いたら馬鹿にされた。
しかし、漫画家の鳥山明氏が亡くなって、テレビのコメンテーターやアシスタントが口々に鳥山先生・・と呼ぶのに非常な違和感を覚えたのは私だけだろうか?
赤塚不二夫、手塚治虫、松本零士、ジョージ秋山、石ノ森章太郎、歴代の漫画家訃報の際に「先生」と呼んだだろうか?いずれも「~さん」、だったように思う。
思うに、今の世の中の中心で活動している世代が、ちょうどこのDr.スランプなどで洗脳されるように育ったからなのだろうか。
アラレちゃんが高速移動の際の「キーン」など、団塊世代にとっては初めて見た後退翼の米空軍機F86セイバー戦闘機の飛ぶ音だったもの。
話は変わって・・。
入社してすぐ「静かに退職する」新入社員 ・・というネット記事を観た。
https://toyokeizai.net/articles/-/736277
どういう事かと思ったら、与えられた最低限の仕事しかせず、必要以上の「努力」「仕事へののめり込み」をしない、いわば仕事意欲や存在感の非常に希薄な社員という事らしい。
要は会社の社員で、毎日出勤はしているし、オフィスには確かに居るんだが、道路を法定速度を少しも超えないで走る高齢者運転の車の様な存在とでも言おうか・・。
記事にも在ったが、サッカーのピッチで足元に来たボールにしか反応しない選手みたいなもんだと・・。体育会のクラブなら翌日からレギュラー落ちだよ。
行政だの役所に多いタイプと思ったら、本当にいたようだ。