2023年12月9日土曜日

団塊世代の私は野鳥撮影をしているが「鳥獣被害」を身をもって知った。 The baby boomer I photograper of wild birds, learned firsthand about the damage caused by birds and animals.

  普段野鳥の撮影であちこちを徘徊している私は2006年頃から毎年欠かさず渋柿を剥いてベランダに干し干し柿を作っている。少ない時で60個、多いときは150個。

 いずれも、そのほとんどは熊本市にお住いの野鳥動画撮影のベテランY氏から送られてくる熊本県豊野の素晴らしい渋柿。過去いろいろな所の渋柿を試したが、豊野の柿が一番甘くて出来上がりが奇麗だ。

 15年以上干し柿造りをしていれば、学習脳力発揮で色々な事を学び改良することができる。天気予報を観ながらいつ剥いて干すのが良いのか?熱湯煮沸の秒数はどのくらいが良いか?ホワイトリカーで消毒する頻度、噴霧の方法など・・・。

柿を剥くにはIKEAのジャガイモの皮むき器が最適

60個を1時間で剥けるようになった。

ネットを張って完成。しかし、これでも数個はメジロに食われている。

 こうして毎年造ってきたが、10年ほど前同じベランダに野鳥用の水(飲料用と水浴び用)を用意、特に我が家の巣箱で毎年繁殖するシジュウカラ用にヒマワリの種も常備している。

 シジュウカラはもちろんの事、ヤマガラ、ジョウビタキ、メジロ、ムクドリ、スズメ、時にはカワラヒワ、シメなども来る。しかし、問題はメジロとヒヨドリ。




  この二種は無類の甘いもの好き。干し柿が甘くなるころ放っておくと突いてダメにしてしまう。普段野鳥を撮影している時は単なる被写体なのだが、こうなると「鳥獣被害」だ。

 ニュースでしか見たことがないが、野生の鳥獣被害のごく一部分を自分でも体験することになる。

 そこで8年前から鳥除けネットを張ることにした。しかしうまく張らないとメジロもヒヨドリも器用なものでハチドリの様にホバリングしながら空中で実を穿る。だからネットから吊るした柿を5cm以上離さねばならないが、実はこれが非常に難しいのだ。

 しかも、メジロなどはネットの隙間から起用に入り込んで来る。一度などベランダに出たとたんパニくったメジロが鳥除けネットに内側から引っかかったので取り押さえ、頭にマジックで印をつけ、よく言って聞かせて放ったが、1時間後にはまたネットに引っかかった。

メジロとヒヨドリにやられた吊るして3日目の干し柿(実はこれだけ多少熟れていた)

 そこで筆者は考えた。動物は「眼」を怖がる。YouTubeでも猫のお面を見せて猫たちが逃げまどう様子を盛んに流しているのを観て試すことにした。人間の眼で!

 ネットからギロっと見開いた人間の顔のアップを印刷して窓に貼ってみたらどうだろう?・・・という事でやってみた2枚プリントして窓に貼った。

家の中から人間が観ているぞ!の意図は大成功。

 これが効果抜群だった。半分家族のシジュウカラは気にせずヒマワリの種を啄みに来るし水も飲む。シジュウカラは無理して柿を啄まない、しかしメジロとヒヨドリはパタッと来なくなった。大成功!

 最近は近所で干し柿を干すところが増えてきた。まだまだ本格的ではないが、経験者と思わえる所もある。

色々な大きさの、色々な種類の柿を吊るすところも、

二回に分けて吊るしている所も・・。

やはり食害に在ったのだろう、鳥除けネットを張っている所も・・。

それぞれの家で見よう見まねで始めたのだろう。

 九州の渋柿を空っ風と乾燥晴天の続く冬の関東で作る。これをまた九州の方々に贈る。面白い交流だと思うが如何だろう?