2022年2月3日木曜日

団塊世代は球磨川の鮎漁師とヤマセミとの関係をミニ写真集にしてみた。前半。 The baby boomer generation made a mini photo book of the relationship between the Ayu fishermen of the Kuma River and the crested kingfisher.

  このYAMASEMI WEB BLOGでもさんざんお世話になり、ヤマセミの詳しい生態や鮎漁師との持ちつ持たれつの関係に関して10年以上にわたり日々指導を受けた、鮎刺網漁師さんの日常をミニ写真集にしてみた。

  大事な天然鮎の保護・保全を守る球磨川漁協の厳しい規則の中で、文字通り竿一本で川舟を操り鮎の通り道に網を貼り、天然アユを獲る伝統漁法の様子を数日掛けて取材・撮影したもの。同時に鮎の食文化、希少野鳥山翡翠(=ヤマセミ)との関係を少ない誌面で紹介。

 キャノンのPHOTOPRESSOが昨年終了。それに替わるPhotoJewel Sの試作品第1号としての印刷で10冊のみテスト制作したもの。

 印刷が上がり、たった10冊を配送するのに100冊以上入りそうな大きな段ボール箱で送って来た、なんという無駄?しかしこの10冊は誤字や画像掲載ミスなどでお蔵入りにする予定。

 今まで各種球磨川流域のヤマセミ写真集、色々な野鳥のエリア写真集(日光、野川、道東根室、明治神宮、熊本の江津湖など)を自費出版してきたが、今回は少し違う形で球磨川のヤマセミと鮎漁師との共生・共存を紹介する内容となっている。

 販売し利益を上げようという目的ではなく、多くの方々に美しい球磨川の大切な天然鮎と漁師の関係を紹介したいという一存で制作したもの。

 アナログ印刷物での写真集よりもネットでの公開の方がより多くの方々にこれらの事実を知って頂けようと思うから、このブログで全頁公開することにしたもの。

 外国産(主に中国)のアサリを規定以内の超短時間で畜養し、「熊本産」として販売する違法行為・詐欺行為が東京のメディアの取材でバレ大問題・大騒ぎになっているが、地道に伝統的な食材としての天然鮎を守っている球磨川漁協や刺網漁師がこれら違法アサリと同じような事をやっていると思われてはならないので、速攻でネット上に公開する事を決めた。

 2020年の球磨川豪雨災害で鮎漁業もヤマセミも壊滅的な影響を受けた。いつもの状態に戻るにはあと数年は掛かるだろう。一日も早い復活を祈る次第だ。

 なお、筆者も陰ながらお手伝いしたNHKの「ニッポンの里山 熊本県人吉市 ヤマセミが暮らす街の川」が再び再放送に成る事をお知らせしておきたい。

 NHK BSプレミアム  2022213日(日) 午前557分~607 是非録画予約をお薦めしたい。

 今日ブログでご紹介の島津さんの撮影は2015年の秋に1週間掛けて漁を追ったもの。後のNHKの「日本の里山・ヤマセミが暮らす街の川」2018年収録の3年前の事だ。今日はまずその前半分、その1.をご紹介。ヤマセミは明日の後半で貴重写真と共にご紹介。

工場が殆ど無い山間都市人吉市の自然は空気が澄んでいて非常に素晴らしい。都会では決してみられない朝焼け、夕焼け、日中の空のパフォーマンスに地元の観光業者も行政もその貴重さに気が付いていない。これはよそから来た旅人にしか判らない事だろう。

鮎で売り出す全国の河川は数多くあるが、夕方一斉に網を入れる景色は此処だけのもの。

80歳を越えて現役バリバリの川魚漁師。長生きの秘訣は定時の早寝早起き。

自然の恵みの素晴らしさを目の前で感じさせて頂いた。

見えない所での伝統漁の仕掛けを工夫し続ける漁師の理念と意地を学んだ。

 鮎料理文化はなかなか奥が深い。しかし人吉市にも八代市にもこの伝統食文化をその漁からの「起承転結」を紹介する文化施設が何処にも無いのがとても残念だ。冷凍で送って頂いた大型のアユを自分で開いて干して食した時の美味しさはたまらない。