このブログを2013年5月に始めて既に11年が経過した。同時にヤマセミの観察は熊本県人吉市において2010年4月1日~2023年4月(球磨川洪水災害影響下の2022年7月~23年3月を除く)に至る13年間、基本的にヤマセミの生態を観察してきた。
その記録画像、証拠画像を基にそのユニークな生態を解説しようとする筆者の試み、そろそろまとめに入ろうと思う。
実は5年以上前に全体の構想は出来上がっており、内容に合わせた画像を10万カットを越えるヤマセミの生態画像の中から選別するのに時間が掛かっていたのだ。
このブログでも幾度かこれに沿ってヤマセミの生態全集をご紹介しようとしたが、幾度か証拠画像不備など問題点を発見、頓挫してきたのが実情だ。
既に100ページを超える論文・解説文章は80%の完成度で出来上がっている。
全体のまとめ方を今までの鳥類学問書とは違う、判り易い方法で行おうと考慮中。
まとめの内容に沿って、このブログを読んでいけば一冊のヤマセミ文書に成れば本当は良いのだが、筆者の頭の中がまだまとまっていないので解説順序など試行錯誤中。
とりあえず、ヤマセミという野鳥が今まで言われてきた生態(通説・定説)と随分違う実態を中心に証拠画像を基に述べていきたい。
ご存じの通りヤマセミは他の野鳥種以上に縄張り意識の強い特徴を持っている。なおかつ一度つがいを形成したら、片方が死ぬまで添い遂げる。
例えばつがいのメスが死ぬと、そのつがいの残されたオスが自分たちの子供のメスと新たなつがいに成ったりする。
筆者の目撃経験・撮影画像記録からすると、営巣中の巣穴にアオダイショウが入りメスと卵が全滅した事が有った。しかし、そのほんの1週間後には新たなメスが何処からともなく2羽出現し、跡目争いで戦っている現場を撮影できた。メス同士の争いは非常に珍しいので、その争いの理由と目的は一部始終を把握している筆者にはすぐに分かった。
第1回は、通年で仲良く暮らしているヤマセミのつがいを、1年間毎月の画像でご紹介する。まずは1月のつがい。
なおこの個体はある特定の場所で通年観察を続けた同じつがいで、他のつがいでないことはその縄張りキープが非常に厳格なヤマセミの特徴であることから明白である。
球磨川本流 1月
2014年1月20日 球磨川本流 以上5カット
同上 2013年1月14日
2013年1月15日
~球磨川本流 2014年1月14日、以上全て同じつがい
川辺川 2014年1月21日 川辺川
川辺川 2014年1月21日(上の画像と同じペア)
球磨川本流と川辺川では観察の比率が5:1くらいの頻度差になる為、圧倒的に球磨川本流の生態画像の方が多い。