2017年4月19日水曜日

団塊世代のカワセミの撮り方講座 その 10.つばめを追い写す。 How to take picture of Common kingfishers lecture 10 for the baby-boomer generation.

 とうとうこの「団塊世代のカワセミの撮り方」シリーズも10回目になった。概ねカワセミを撮る為の準備から撮り方に関してご理解いただけただろうか?過去には数回雑誌BIRDERなどで特集も組まれているが、実際自分で撮る段になって、現場で直ぐ役立つ撮影者の目線で解説したものはあまり無いので、お役に立てれば大変嬉しい。

 区切りの10回目の今回は、カワセミの飛翔姿を追い掛け撮影するのに一番手っ取り早い訓練方法をご紹介してみたい。
 結論から先に行こう。カワセミの飛翔姿を撮影するにはツバメを追って撮影して練習するのだ。佐々木小次郎ではないが、ツバメ返しを撮影するのだ。ツバメならいつでもどこでも飛んでいるだろう。被写体に苦労はしないと思うが、人通りの少ない開けた広い所で探してほしい。

 その昔団塊世代は、漫画「巨人の星」で星飛雄馬が大リーグ養成ギブスというバネの着衣を付けて夕陽に向かって涙を流しながら、「やるぞ!トウチャン」と叫んでいたのをよく覚えているだろう。しかしツバメを追い写しで撮影するには、そんな苦しい思いをしなくても出来るのだ。

 これまたツバメの飛び方を暫くじっくり観察し、パターンを覚える事で、飛ぶエリアの特定その他「見切り」が出来るようになるまで撮影をしない事が大事。フィルムカメラの時代ではまず無理だろう。デジタルの時代になった恩恵かも知れない。撮って意味のない画像データはどんどん消去できる。

 ツバメはもう飛んでいるから、晴れた日にじっくりと練習されることをお薦めする。しかし初日にあまりやりすぎると首が痛くなるのでご注意を。
 今日のように風が強い日はチャンスだ。風に向かって滑空するツバメは遅い。なおかつ羽ばたいたりもする。ツバメは殆ど滑空なのだが、羽ばたく時は相対的に止まって視えるからチャンスなのだ。
 
今日は強い南風だったので真上を行くツバメをこの通り撮れた。

風に向かう際は羽ばたいている。

こちらは球磨川土手で撮影したもの

夕方盛んに採餌をしていた。勿論ツバメはフライングキャッチで採餌だ。
あまり超望遠ではなく150mmくらいの短めのズームで追い写すのがコツ。
よく見ると捉える虫まで写っている。背景が無いとAFが効きやすいのだ。
これはヤマセミ撮影中に500mmで座って手持ちで追い写したもの。
背景の球磨川の水面が緑色になって不思議な雰囲気に成った。
光沢のある主翼が綺麗に写っている。

繁殖期には巣立ったツバメの幼鳥を両親が後ろから追ってゆっくりと飛ぶので撮影しやすい。