しかし足かけ4年人吉に通って撮影した画像の中に2羽以上の飛翔シーンの画像は実はけっこう多数ある。その2羽はつがいの場合と縄張り争いのオスどうしの場合が殆んどだが、メス二羽で飛んでいる場面が幾つかあって、その関係や理由が多少込み入っている事が最近分かって来ている。
今までのヤマセミに関する過去の文献や観察記録・ブログなどをみると繁殖期を終えたヤマセミは親子はバラバラになる。つがいは解消あるいは縁遠くなって次年度の繁殖期まで別々に1羽で行動する・・・と言うのが多い。私も勿論そう思っていたしそれらを念頭に生態観察、撮影を行ってきた。
しかし昨年から人吉界隈のヤマセミの生態をつぶさに観察していくと、まず通年でつがいで行動している事実が判明。なかなか遭えないだけに1羽だけ見つけて写真を撮った場合1羽で行動していると思い込まれたのは無理もない。しかし人吉での観察では6か所のポイントにそれぞれ生息しているヤマセミ・つがいは、いずれも通年で仲良く行動している事が判っている。むろんこれは日本におけるヤマセミすべてがそうだという証ではなく、人吉エリアの川辺川、胸川、万江川、と本流の球磨川に限っての事ではある。あくまでローカルルールかも知れないので決めつけるつもりは毛頭ない。
一方で、親子が育児が終わり幼鳥が独り立ちすると、親子はバラバラになり縄張り争いをして可愛い我が子を自分たちの縄張りから追い出す、たとえそれで今年生まれの若鳥が飢え死にしようと自然の掟は厳しいのだ・・・・と思って不憫ながら自然とはそういうモノだと思い込んできた。
しかし、せっかくの我が子が飢え死にするのをすぐ隣近所で生活している親つがいが放っておくだろうか?今回人吉中心部附近で毎日同じ場所に陣取って単独で採餌をしているヤマセミ若鳥が見廻りの親つがいに追い回されているのを観察・撮影したがトコトン若鳥を痛めつける様なことは無く30分後にはその若鳥はいつものポジションにちゃんと留まっていた。明後日からの今年最後の人吉行ではそのあたりの秘密を探るような観察をしてみたいと思う。
The most of photos of crested kingfihsers are almost one bird. But I took many scene of two or three crested kingfishers in my photographs.
この3カットの画像は川辺川におけるつがいのランデブー画像だ。
別の縄張りのつがいを追いかけてしばらく争ったのちに自分たちのテリトリーに戻って来る途中の画像だ。まだ興奮したままなので正面に撮影者が居てもあまり気にしていない。
向かって右の個体がやっと気が付いて大きくコースを変えようとしている。
上のつがいと同じつがいの樹木上からの同時ダイブ。
この画像だけはオス同士の争いの最中の様だ、球磨川本流早朝の画像。