2025年7月5日土曜日

オオタカの生態観察 水飲み・水浴び編1. Observing the ecology of the Northern Goshawk: Drinking water and bathing Part 1.

  灼熱の太陽の下、関東地方では雷が鳴って立葵の花がてっぺんに咲いたら梅雨明け!

 ・・・と言われるものの、今年は6月頭から連日晴れて気温が高く関東の山沿いでは毎日カナトコ雲が広がり雷が鳴っているのに、立葵もてっぺんまで早くから花が咲いているのにまだ梅雨明け宣言されない関東地方。

 あまりに夏到来が早すぎて、気象庁も梅雨明け宣言を出しそびれたのではないだろうか?また雨が来たら、信頼性が疑われメディアから叩かれると思って・・。

 かって、堺屋太一さんも講演で口癖のように言っていた「3か月後の気象はデータから読めるので外さないが、明日明後日の天気予報は難しい」

 だからと言って、観天望気で予測できる「現在の気象」から実はもう今年は1か月前くらいから梅雨明けしている・・・と国民は思っているような気がするのだがどうだろう?

 団塊世代の筆者は2010年~2020年のほぼ10年間、九州熊本は人吉附近のヤマセミの生態観察に通った。これが昨日5周年を迎えた2020年7月4日の球磨川豪雨災害を機にヤマセミが人吉市の球磨川から消え奥地・支流部に移動してしまったため行かなくなった。

 地元が大変な災害復興中に野鳥でもないだろうと、忖度している面もあるにはあるが、肝心の希少種ヤマセミが眼が届くところに居ないんだから仕方がない。

 その代わりと言っては何だが、東京の緑地で営巣し子育てをするオオタカに二ヶ所で遭遇!足繁く通ってオオタカの繁殖時の生態をほんの少し観察できた。

 毎日オオタカに出遭えること自体、筆者にとって今までに無かったことなのだが、幸運にも東京都内で毎日行けば遇える環境は「野鳥の生態」に興味を持つ筆者にとっては非常にありがたい事。

 山ほど居る野鳥写真撮影者、いわゆるバーダーさん達とは写真を撮るにしても多少方向性が違う筆者なので、杜(いずれも人工林)の中で一人で観察する毎日の数時間は至福の時だ。

 もう繁殖も最終段階で、後は巣だったヒナ3羽が独立し、しばらくの間親鳥から餌を貰う期間が数週間続きバラバラに縄張りを形成するまで観察してみようと思う。

 前回このブログでいくつか自分なりの観察ポイントを列記したが、今回は水場での水飲みや水浴びに関して証拠写真をベースに画像レポートしてみたい。

 ① オスの餌獲り

 ② オスからメスへの餌渡し

 ③ メスからヒナへの給餌

 ④ メスの巣メンテナンス

 ⑤ オス・メスそれぞれの水浴び・吸水・羽根乾かし

 ⑥ ヒナの巣離れ

 ⑦ ヒナ巣立ち

 撮影した画像の総カットは数千カットに及ぶ。その中から生態的に意味のあるカットを選びこのブログに掲載する予定。


 まずは水飲み場へ現れる所から・・。

 水飲み場はバーダーさんのグループが既に筆者が気づく相当前からその存在を知って、朝からグループでオオタカの到来を見張っているようだった。

 で、来るとスマホで連絡し、別の場所で営巣中の巣を中心に記者会見の会場のように三脚に迷彩シールを貼った望遠レンズの砲列を形成していたバーダーさんが急ぎ足で集まるという事を繰り返していた。

しかしオオタカの到着を捉えようという人はいない。

基本的に場所は同じだが、ファーっと遠くから飛んできてランディングはしない。

 全く別の場所でのオオタカの水浴びを二度ほど観察したが、いずれもまずすぐ傍の木の上まで数カ所飛び移りながら移動して来て、周りの様子を見て警戒していた。
 カラスなどがいると威嚇して、よそへ追いやる事が見受けられた。

 そうして、周りの様子をしばらく観察しておもむろに水場に降りるのが常だった。だから見張っているカメラマンが気が付かない内に水浴びを終えてしまう事もあった。筆者はバーダーさんのグループとは全然違う3倍も離れた遠い場所から水飲み場全体を俯瞰で観ているので色々観られて勉強になった。

最初はバーダーさん達と同じエリアから撮影、距離7mほど?

もちろん大勢のカメラと人間の気配は判っているオオタカ

3倍以上遠い場所からの俯瞰でも人だかりを気にしている事が判る。

と同時に、相当離れてもレンズの光やレンズを通した筆者の眼は見えるのだ。

水を飲むにもカメラマングループを警戒している。


時折ゲッゲッと戻していた。悪い物でも食べたか?オオタカだってムセるのだ。