カワセミをターゲットに野鳥撮影をされている方々、いつも「あっ!カワセミが居た!」で、早く撮らなきゃ逃げちゃうから・・・と、すぐシャッターを押すのも良いが、まずしばらく観察されることをお勧めしたい。
野鳥は、天敵から身を守る、縄張りを保持する、採餌をする、排せつをする、変わったものに興味を示す、寄生虫がかゆいので身繕いする・・・。色々なアクションがある。
まぢか(=間近)に観察できる数少ない野鳥の一つがカワセミだ。
上野不忍池へ始終通っている筆者は、此のカワセミたちの普段の仕草も撮影している。枯れた蓮の茎の林の中を飛び回る様子も、他のエリアではなかなか撮影し難いのだが、時折、思いの他まぢかに来てくれることがある。
その際は、「飛び立つ瞬間を是非撮ろう!」も良いが、色々な意味のある仕草を期待し、観察して撮影するのも良いと思う。
今日はそのしぐさの中から、ペリット排泄、糞の排泄をご紹介。
採餌した魚の骨やウロコで早く消化しきれなかった部分を白っぽい卵のようにして口から排泄(飛ばす)ことがある。これをペリット、もしくはペレットと呼んでいる。
5回の採餌に1回の割合くらいで吹き飛ばす。吐く直前は幾度か口を大きく開けるので予兆はある。これを観察してその瞬間を待つのだ。今回の画像は2023年今年に入って1月中の撮影だ。
いつもの上野不忍池のカワセミ。
こうして大口を開けているのは「おーい、だれかぁー」と叫んでいる訳でも欠伸でもない。ペリット吐出しの予兆とみた方が良い。
ペリット吐出し直前、
この後、首を振って吐いたため右方向に白いペリットが飛んでいる。
これはまぢかで見せてくれた例。
口を開いて「オエッ!」っとやった瞬間!
唾と共に白いペリットが吐き出された。ヤマセミも全く同じ行動をする。
筆者が2021年9月に出版した写真集「ヤマセミカワセミ」にも比較ページとして「ペリット排泄」の項目がある。ご参考。
2年前CanonのPHOTOPRESSOで出版したが、現在普通の印刷で再出版を予定中。