2022年1月15日土曜日

団塊世代は念願の球磨川の鮎漁師に関する小冊子を発行できた。 The baby-boomer generation was able to publish a long-awaited booklet about sweetfish fishermen on the Kuma River.

  筆者が2010年から12年間熊本県人吉市へ通い希少種のヤマセミの生態に関して観察を続けている事は、このブログそのものの生い立ちと相まってご存じの方も多いと思う。

 2010年4月1日エイプリルフールの当日、八代市駅前のミック珈琲店出水マスターの一言、「シンジョー君!ヤマセミは球磨川であればどこでん居るバイ!」に押されて、二週間後八代から人吉までレンタカーで探したのだった。

 そうして夕方日没後宿舎である旧国民宿舎くまがわ荘前の堤防に車を停めて何気なく川の上に架かるワイヤーに留まっているハトほどの野鳥を発見したのが筆者とヤマセミの最初の出遭いだった。この辺りのいきさつは今まで何度もこのブログ上でご紹介した通りだ。

 最初の探索で出遭え、翌日球磨川の野鳥に関するオーソリティ、野鳥観察の大先輩・古江之人さんに球磨川土手で出遭えたのも、今考えればあまりの奇跡の連続だったと思わざるを得ない。

 その後、人吉の名医・辻医院の辻正彦先生、球磨川刺網漁師の島津富男さん、塩見澄郷さんなど、ヤマセミに限らずその他野鳥、並びに球磨川そのものの自然に関して色々教わり、お世話になっている。これらの方々のアドバイス・ご指摘が無ければただ観ただけでは判らないヤマセミそのものの生態・習性を知ることは無かったろうと思う。

 昨日、小冊子・ミニ写真集「球磨川に生きる」を入稿した。CanonのPHOTOPRESSO(=昨年12月に終了した自費出版システム)に替わる、少し簡単なバージョンで同じくCanonから出しているPhotoJewel Sというシステムで作成した。初チャレンジなので手間取りながらの作業であったが、何とかほぼ2日間デスクトップの前に座りっぱなしで入稿まで持って行った。

 この小冊子・ミニ写真集は球磨川で長年刺網漁をされている漁師さんとヤマセミなど魚類を餌とする野鳥たちとの関係を撮影した画像で綴ったもの。今まで自費出版した野鳥に関する写真集とは少々違う。説明画像が多いが、筆者の意図は文章・コピー・イラストで説明するよりはるかに写真伝達の方が適しているとの理由による。

 いずれ、このYAMASEMI WEBのメインサイトおよびブログで全頁をフリー公開する予定。

今日はそのさわりと雰囲気だけチラ見でご紹介。

サイズは210㎜✕210㎜、表紙を入れて24頁構成。

まずは刺網漁師たちが夕方決められた時間に一斉に刺網を投入する風景から始まる。

85歳になってまだバリバリ現役の刺網漁師、島津富男さんに焦点を当てた構成。

NHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」でも取り上げない川魚漁の秘密が一杯。

香魚と言われる鮎は「塩焼き」だけではない、色々なレシピが在るのだ。

昨年自費出版した「ヤマセミカワセミ」では右頁の次のカットを掲載した。

これで年間3種類の写真集を試作できた。これもコロナ禍で九州など遠方まで撮影行出来ない事による反動なのだろう。デジタルのお陰で入稿時にこうしたプレビュー機能で如何にも出来上がったかのような感じで観られるのは凄い。