古くからの数少ないヤマセミに関する文献・記述に、ヤマセミは繁殖期が終わると雌雄それぞれがバラバラに単独行動をする…との記述が多かった。
筆者も勿論それを信じていたし、ヤマセミの生態観察に入って1年間はそう思い込んでいた。しかし、人吉市に通い始めて2年間にそうではないと確信するようになった。
理由はいくつかあるが、ヤマセミは縄張り意識が非常に強い野鳥で半径1㎞エリアには他のつがい・カップルの侵入を許さない。単独で入り込んだ「よそ者」はたとえ通過だけであっても追い立てる。
これは川幅が50mほどと狭い川辺川の一部で長年定点観察をし、撮影して判ったこと。特に夏から秋にかけては葉の影で直射日光を避けながら、縄張りを通過するよそ者にキャキャキャ‥と連続する鳴き声で襲い掛かり追い出す。このシーンは幾度も撮影している。
そういう訳でこのブログでは、暫く通年で生息するヤマセミの証拠画像を月を追ってご紹介してみたい。なお、画像撮影は球磨川本流での主に3カップル、川辺川での1カップル、それ以外の球磨川支流部での3カップルが主なもの。
今回あらためて10年間に50回以上通い300日以上滞在して収録した画像15万カットを精査する為時間もかかる。後から新たな画像が出てきた場合は常時追加でアップしていきたい。
まずは繁殖期後半、繁殖が無く子育てが無いカップルの6月の佇まい。この6月は繁殖成功で子育て中のつがいは幼鳥給餌・教育その他で多忙の上、二羽で並ぶことはなかなか無いので、別枠での投稿としたい。今回アップは繁殖が終わったか、繁殖しなかったつがいという事に成る。
2013年6月20日川辺川
2013年6月18日川辺川
2013年6月19日球磨川本流
2013年6月19日球磨川本流
2016年6月19日球磨川本流
2016年6月19日球磨川支流 A. ※幼鳥二羽
2016年6月19日球磨川支流 A. 上の画像の対面の樹上につがいの親。