https://www.youtube.com/watch?v=2xFJw_rRQf8
しかし10日以上経った今頃、何故メディアで報道されるのだろう?つくづく今回の台風に関してのメディア・マスコミの取材・報道に首をかしげざるを得ない。
メディアの第一義は、誰よりも早く情報を得、現場に急行してありのままを報道(知らせる)し、救助・応援が必要であれば関係各所(一般国民・市民を含む)に事実を伝える・・・事ではなかっただろうか?
数年前、鬼怒川が線状降水帯の大雨で大氾濫した際は救助の妨げになるほどマスコミ各社のヘリコプターが上空を飛び、屋根によじ登って助けを乞う人々の救助の邪魔になると言われたほど現場へ直行しリアルタイムで取材・報道したのに、今回は朝5時頃上陸して以降雨も止んでいるのに、被害甚大の千葉県房総半島の海岸線はおろか、風倒木の現場などからの中継は殆ど無かった。何故だろう?
勿論対岸の金沢区の惨状は10日以上経ってからだ。海岸線の護岸設備岸壁の破壊状況など海側から飛んで映像で示せば一目瞭然だろうに・・。
これは横須賀に米軍と自衛隊の基地が有るから、館山にも自衛隊基地が有るからゆえの民間航空機飛行禁止エリアなのだろうか?詳しく知りたい所だが、メディアはその類の説明を一切しない。
万が一、そうであれば、今後大地震が在って南房総が甚大な被害に至っても同じ状況になるということだ。
千葉市に近い市原市や君津附近のゴルフ練習場の鉄塔崩壊などは幾度も見たが、3日経っても5日経っても停電が続く房総半島の南部へのヘリ取材は無かったように思う。
こんな時こそ、いつも悪者扱いするドローンで上空から被害の様を調べ、画像データから道路の寸断マップを作れば良いのではないだろうか?
警察も消防もドローンの事故やトラブルを取り締まるだけで、こういう際の活用に全然対応していないのだろう。行政に至ってはドローンの活用など全く理解できずに完全にまだ前時代のままなのだ。
芸能人上がりの森田健作=千葉県知事はお飾りなのだろうか?国の大臣が数名、台風上陸後、さほど日を置かず現場へ入って、被害を間近に視察しているというのに、千葉県知事が現場を見て回ったというニュースは週末土曜日になって初めて観た。(※5日後14日だったそうだ)
千葉県の初動の遅さは今後大きな問題になるだろう。
大臣は、組閣直後でメディア効果を狙ったスタンドプレー的な行動だったかも知れないが、気になっていた。今回の台風に対する国の臨時予算枠付けに関してこんな記事も出ていたが、大臣の現場直行はこれを隠すためなのか?被災者に「寄り添う」だけでは何も復旧しないのだが。
千葉県の初動のお粗末さに対する国からの「お灸」なのだろうか?
知事などより忙しい国の大臣その他が動けるのに、森田知事は激甚災害指定の陳情に首相官邸だかにわざとらしい緊急時の服装で行った際の報道だけだった。其れも袖に真新しい折り目を付けて・・。
それが今日の現場でのぶら下がり記者会見でも「これだけの被害なのだから、国に何とかしてもらわなければ・・。」と初動で千葉県庁が現場の把握も出来ず、県職員を派遣もせず全国からヒンシュクを買った事を棚に上げて国頼みだ。
ワザとらしい緊急時ユニフォームで官邸へ乗り込んだ森田知事。上着の袖やズボンにピシッと綺麗な折り目が付いていて、現場から来たとはとても思えないわざとらしさだ。視聴者はバカではない、一発で「演出」を見抜いただろう。
元役者だから、マスコミのカメラの前で顔つきや意気込みばかりは一生懸命に見えるが、コメントに中身がなく、同じ団塊世代の1年後輩だそうだが、もう少ししっかりしないと次はないなぁ。
台風一過・当日翌日ならまだしも5日以上経ってからでは・・・。メディアへの映りばかり気にする芸能人上がりの知事で千葉県民にはお悔やみ申し上げるが、残念ながら選んだのはあなた達だ。
その他、ボツボツ電気が通じ(まだ停電の方にはお見舞い申し上げるが)、通信インフラが復旧して色々な事が見えてきた。
まず、風倒木の被害だが、これは先週末このブログでレポートした通り、急激に竜巻的台風が襲い、発育不全の中途半端な樹木が一斉に倒れたのが房総半島大混乱、一番の原因だろう。
農林省や林野庁関係は虫食いが影響だとか言っていたが、その前に植物に関して少し学んだ筆者として言わせて頂くならば、「虫のせい」ばかりではなく、過去の林業行政のいい加減さ、不十分さが原因とみている。
風倒木がまとまって同じ場所で、各樹木同じ所からポッキリと折れていたが、これは「ムシ害が源因」ばかりでは無かろう。ムシの害なら樹木個々で食われた箇所が違うので、樹木の種類も違うし、折れる場所がそれぞれ違うはずだが、ニュース映像を見る限り付近一帯、まとまって同じ個所から折れていた映像が沢山出ていた。
これは間引きをしなかった樹林帯がお互い接近し過ぎた状態で育ち、しっかりとした太さに育たない中途半端な樹であるという事が一つ。
次に根っこから真ん中までは太さも有るので風に耐えられるが、強風で木々が横へなびく際、樹木の弾性で何とか耐えるモノの、木の葉が茂る上部に限界を超えた風圧を受けた時点で途中から折れてしまう。
これが皆同じ種類の植林の場合、揃えた様に同じ所から折れるのだ。今回はこれに相当すると思う。林業行政のツケが回ってきたのが今回の風倒木被害だろうと察する。
房総半島全域がこのような状況らしい。電線と道路を寸断させている風倒木。根こそぎの倒木と違い真ん中から折れているのは余程瞬間的な強風だったという事だ。竜巻が通過した後によく似ているという。
よく台風で街路樹が根こそぎ倒れているのを目にするが、あれは今回よりは弱い風(といっても瞬間20m以上)を幾度も幾度も長時間受けて倒れる倒れ方だ。車を横から大人2人で何度も何度も押し揺らし続けると揺れの振幅が大きくなって、ついには横倒しに出来るのと原理は同じ。今回の様にポッキリというのは瞬間的突風の成せる技だ。
明日以降また週末台風だとの事。未だ停電中の方々の繰り返しお見舞い申し上げたい。今度の台風は、先の台風で倒れた木の枯れた葉が風で飛ばされ、下水の排水溝を塞ぎ、思わぬ浸水被害に繋がるのではないだろうかと危惧している。