それよりも、近づいて逃げられては元も子もない。従って車での移動、車の中からの撮影に限るのだ。一度危機感を感じたらその日は二度と近寄ってはくれないし、また日の出前に同じ場所へ来るのは数日後となるため、余程余裕を持った観察・撮影でないと難しい。
今回筆者は8日間早朝午前4時半から午前9時頃までヤマセミ観察に没頭し、数々の生態を学んだが、人吉の人々とヤマセミの関係に関しても証拠画像を収録する必要があったので無理して早起きの体質に変える努力をして臨んだ。
それなりの成果はあったようだ。今日はそのほんの一部をご紹介。
写真的には「ヤマセミと人吉の人々」とかいうタイトルで一見コンテストに出したくなるようなテーマだが、写真コンテストの審査員にその貴重さや撮影の大変さが判る審査員など一人もいないと思うので、出さない方が賢明だと思う。
余談は別として、薄明かりの中で色々な方向からチャレンジした成果をご覧頂けると嬉しい。珍しい野鳥そのものの写真だけ追いかけている方々には「何じゃこれは?」画像だとは思うが・・・。
遠くを飛ぶ同じ幼鳥の兄弟を見やるヤマセミ幼鳥。
異種間コミュニケーションが在ったのか否か?
車が上がれるスロープの手すりで親を気にする幼鳥2羽。
このエリアへヤマセミが来るのは繁殖期後期に限られる。1日のうちほんの数分来る日もあれば来ない日もある。年間で合計20分程度しか撮影のチャンスは無いと思われる。
日の出時刻のジョギング・レディを背景に。
地元の毎朝顔を出す作業員の方はすでに顔を覚えられているのだろう、この距離で飛去しない。此処にはまた別の学術的テーマが存在する。
これはまた別の雨の日の一シーン。
このファミリーの幼鳥は4羽の様だが・・・。
これまた別の日の同じ場所。前回から中3日は全然此処へ飛んで来なかった。ヤマセミが人吉市の鳥に指定された理由がこれでお判りになろうかと思う。