2019年5月12日日曜日

団塊世代は神田明神祭の現場でこれが本当のお祭りだと思った!The baby boomers thought this was a real Japanese festival at the Kanda Myojin festival !

 昨日の神田明神祭のメインイベントの一つ神幸祭に引き続き、各町内の神輿の宮入(神田明神境内に入る)の様子を見物・撮影して「祭り」に対する認識を新たにした。
 以前から、「日本の祭り」というものは、その土地土地の住民のもので、五穀豊穣や健康で長生きを願ったりする極めてその土地の者の為の神事であり、よそ者に見せる為のものではない・・・と学んだし、人にもそう伝えて来た。

 しかし、京都の祇園祭、弘前のねぷた、青森のねぶた、徳島の阿波踊り、博多のどんたく、同じく山笠、長崎のくんち等、観光目的のシンボルのようになった有名なお祭りは、最近少し本来の意図とは異なる方向に進んでいる様に感じていた。

 つまり、高いお金を取って、外来の者に桟敷席や有料見物席を用意し、大手旅行代理店の看板メニューになる「お祭り」は本当のところの目的はどうなっているのだろうと訝しむ事が多くなった…という事だ。

 勿論、京都の祇園祭には20年以上前から毎年見物に行っている。此処4年前からは「京都」そのものの、よそ者(観光客)に対する対応の嫌らしさと、キャパ越えの観光客の多さで辟易して行かなくなった。

 そういう状況下で、昨日の神幸祭と今日の神田各町内神輿の練り歩き⇒神輿宮入の様を現場で観て驚いた!

 これこそ日本本来のお祭りなのでは?と思った次第。神輿を担ぐ皆の衆の笑顔、明るい表情に見物していて感動すら覚えてしまった。

 今までさんざん観て来た京都の祇園祭は勿論素晴らしい伝統行事だ。しかし、山鉾巡行でも参加者の顔に笑顔を観た事は一度も無かった。整然と巡行は進むのだが、どことなく見せ物を牽いているいるという表情が見て取れるのだ。

 それに対し、今日の神田の町神輿、何と大小合わせて200基ほどもあるという。見物人よりはるかに担ぎ手や関係者の方が多い、完全に「住民の、住民による、住民の為のお祭り」という事で、今まで観た事が無い明るい笑いに満ちたお祭りだった。

 25年間も神田に本社がある大手広告代理店に勤務しておきながら、一度も現場を観た事が無かった事を恥じた。京都祇園祭などに比べれば確かに歴史は浅い、しかし浅いと言っても1600年頃、今から400年以上前には原型が在った祭りだ。其れも庶民の祭りとしてそのままの理念が変わらない状態で此処まで来ている事に目から鱗の一日だった。

 今日のブログは撮り立てほやほやのレポート画像をお届け!あくまで祭りの様子を物理的に伝える画像で、コンテスト狙いのアマチュアカメラマンさん達とは視点が違う事をお断りしておきたい。

各町内から繰り出す神輿の数200以上!浅草三社祭が100基ほどだからその倍はある意味からすれば日本最大の神輿祭りという事になろう。

各町内で子供用の神輿もある所が殆ど。

参加する事に意味が在るので見物人よりはるかに参加者・担ぎ手の方が多い。

女性が多いのも神田明神祭の特徴。

とにかく明るい!楽しいお祭りだ。

日頃同じ町内で知った顔同士だから息もぴったり!

今や女性の方が力持ちが多い?


酒を食らって馬鹿力を出したり、景気づけで水を掛けたりはしない誰もが参加できる、祭りの原点だと思った。

ひところは、祭りとなれば「素人は引っ込んでな!」的な要素もあったようだが江戸の神田の祭りは、そういう了見の狭い粋がった一部特権人間のものではなかった。




こうしてファミリーで本格的に参加できる数少ない日本の祭りだと思った。