いつもより秋が深いこの時期、旅鳥などは見られず、ガビチョウの声が朝の足立山山麓にこだましていた。そんな中で、ビンズイの小群が目の前を横切り、高い樹の梢をエナガの小群が通過。こいつは空振りかなと思った瞬間!目の前の赤松の樹の上の方でキョッ!キョッ!とアオゲラの声!
空抜けの逆光だったが、何とか撮影。頭の赤の部分が全体に回っているので立派なオスらしい。
ほんの1分もいなかったが・・・。
何とか空振りではなく一旦ホテルに戻って、新幹線で新八代に移動。不知火海(八代海)沿岸をチラ見して、そのまま人吉へ。人吉盆地に入ったら雨になった。いつもの人吉市を見下ろす丘の上のカフェ倉で打ち合わせ。その際部屋の中に蛾が居るというので窓の隅を視たら、蛾ではなく何とクロコノマチョウだった。
クロコノマチョウは本来南方の蝶だったのが、温暖化で北上し、いつも筆者がランニングする野川流域でもたくさん見られるようになった蝶だ。で、その蝶を東京の中学校同級生に標本用に捕まえてレターパックで送ろうと思ったが、主翼のほんのみぎうえ端が欠けていたので標本には向かないと思い、明日の朝逃がすことにした。したがって紙で作った三角紙の中で2時間じっとしていたクロコノマチョウは明日の朝放たれる。ちょっとホッとした。
羽根をたたむとこうして枯れた木の葉状態、保護色、擬態?
ストロボを使ったので茶色だが、本当の色は下の画像。
右上がほんの少し欠けているので、標本にならずに命拾いしたクロコノマチョウ。