2014年8月29日金曜日

道東探鳥ツアー その4.野鳥に日本で一番近い都市・根室。

 根室市という街は今までNHKの天気予報でしか見ることのない、日本の東のはずれの年中霧に覆われた寒い街と言うイメージだった。もちろん北方領土に近い街、花咲ガニで有名な街という概念くらいはあった。しかしこれほど自然が豊かでしかも間近で、野鳥が多い街だとは夢にも思わなかった。今回の道東探鳥ツアーで完全な虜になった感が在る。
 落石ネイチャークルーズに限らず、このあたりはバードウォッチングが非常に盛んで基本的な哲学を併せ持った英国流の接し方が定着している。いわばデビッド・アッテンボロー氏の直伝に近いものかも知れない。

 自分の考えだけを、流派の同じ仲間と一緒に声高に叫び、意見の合わない者を徒党を組んで攻撃する排他的愛鳥家の集まりではなく、理にかなった具体的な考え・手法を広く取り入れ、野鳥に近づくスタイルを独自に進めている。ある意味日本にあっては一番進んでいる地域かもしれない。

 まだ今日は具体的な個人名は挙げないが、さすが!と思わせるだけの野鳥観察の実績と頻度を持つ幾人のリーダー・努力家が居て、野鳥観察に関する独自のアイディア、具体的な行動の輪を広げているのが根室を中心とした道東の野鳥観察界のようだ。決して上から目線ではなく、同じ土俵で野鳥に接する姿勢などを話す方ばかりで、北海道と言う地域性なのだろうか、他のエリアとの違いを大いに感じたツアーだった。

 人間の生活空間と完全な自然界がオーバーラップしている都市が根室と言っていい。同じ北海道でも札幌や函館、旭川と言った大都市とは全然違う環境にあるのが根室だろうか。
根室市内で泊まった民宿からは根室海峡が見える。

民宿の前の電線には逆光でよく判らないがコサメビタキか?驚かされる。

夕暮れの民宿の窓から知床半島が綺麗に見えた、国後島も重なっている。

市内方面、この奥行き止まりに明治公園がある。

車を借りずともバスで行ける明治公園入り口。ただの公園ではない!

野鳥観察用の小屋「ハイド」が完備している。

「ハイド」の窓から観たノゴマ。30分の間に7種ほど視認出来た。

明治公園の池ではオオセグロカモメが塩抜き?水浴びをして順番に列を成して離水。

実は片足で囀るこのノゴマも明治公園の周回路の脇5mで鳴いていたもの。