Most of the beginners of the wild bird photography want to target this greater pied kingfisher. The beginner establishes the man-made perch for photography in a river and a pond, but I think that is not good thing.
野鳥撮影の入門者はほぼ全員がヤマセミを撮影したいと願う事は、カメラ雑誌やバードウォッチングの本、あるいはブログなどで証明されている。これだけ綺麗でなおかつパフォーマンスが豊かで全国ほぼ何処にでもいる野鳥はそうそう居ないと思う。以前インターネットで「野鳥撮影症候群」という非常に面白いコラムを視た事が有る。既に当時相当業界では有名だったようだ。その中に「自転車のブレーキ音を聞くと思わずキョロキョロするようになる・・・」の下りは思わず笑ってしまった。
まだフィルムカメラ全盛時代の話だが、デジタルになった今でもそのまま適用できることばかりだ。ぜひ一度ご覧になると良い、思わず我が身に照らして苦笑してしまう。同時にフィルム時代の野鳥撮影が如何に大変だったか良く判る。
この私はもっとショックな体験が有る。江津湖でいろんな野鳥を撮影していた2006年早春、神水(くわみず)の交差点の方の住宅街から聴きなれない野鳥の鳴き声がしたもので「すわっ」と重たいレンズを持って駆け出した。すぐに鳴き声が消えてしまったので「しまった見失った!」としばらく待ったら、今度はまた別の鳴き声がするのでその場所目指したら小さな交差点に出た。と、その鳴き声の主が信号の障害者用の音声であるのに気が付いた瞬間ボーゼンとその場に立ち尽くしてしまった。東京の信号にはそんな親切な装置は殆ど付いていないので知らなかったのだ。
自分が野鳥撮影にシフトしたのは2006年頃だが、やはり野鳥そのものに関して知識も無く種類も判らず、被写体を探すにもまだ声ではなく姿を見つけて初めて狙いを定めていたため、当初はなかなかシャッターチャンスに恵まれなかった。そんな中カワセミだけは派手な色合いと、空ヌケなどではなく撮影しやすい小川の淵の見下ろす場所に留まってくれるので一定の距離さえ保てば1日で何カットも撮影できて良い練習被写体になったものだ。
まずは順光で太陽を背にしながら、なるべくカワセミに近づいて撮影しようと努力をした。3回目にはより近くに迫ろうと派手な色の服ではなく迷彩服の上下を着ている自分に「ハマってしまったな」と思った。しかし効果は抜群だった。なおかつ草の生えた野川の土手を匍匐前進しながら、他人の飼い犬が散歩の途中我が身の上を超えて行こうが、もの珍しさから「えー・なんか居るんですかー?」と大きな声を掛けてきてカワセミを逃がしてしまうオバサン達の攻撃をかわしながら、ひたすらカワセミを追い掛ける日々が当初は続いた。昼日中より早朝、日没の頃が良いと知ったのも本や他人のブログを見て学んだのではなく自分で体験して覚えた。
Common kingfisher(Male) in Edzuko Kumamoto city.
写真集「江津湖の野鳥」の表紙に使用した江津湖の県立図書館裏の池で撮影したカワセミ。人口の止まり木を立ててある方ではなく、図書館よりの通路に生えている樹木に留まって所を撮影。
Common kingfisher(Male) in Nogawa river Musashino Tokyo.
くちばしに餌物の鱗を付けたままのカワセミのオス。三鷹の野川で撮影。
Common kingfisher(Female) on Banana leaf in Edzuko Kumamoto city.
江津湖の芭蕉林の水路の上でくちばしの下が赤いメスのカワセミ。
Common kingfisher(Male) in Edzuko Kumamoto city.
江津湖の県立図書館裏の人工止まり木に留まったカワセミオス。個人的にはこの人工的な止まり木が大嫌いで、なるべく加勢川沿いや上江津湖メイン、芭蕉林で撮っている。こういう人工的止まり木に留まったカワセミを撮影するのは基本的に初心者が多い。
Common kingfisher(Male) in Edzuko Kumamoto city.
頭上に来て留まったカワセミ。こちらに気が付いているにも関わらず平然としていた。迷彩服の上下だったからか完全に人馴れしているかのどちらかだろう。
今日の画像はいずれも至近距離で撮影した羽毛や細部の観察に意味のある撮り方を紹介したもの。明日以降は採餌の様子、それ以外のアクションの様子、生活の途中の姿、飛翔の姿など順次撮影のコツなどご紹介予定。