今年に入ってから、普段の生活において気になる不安材料が噴出・急増!元来ノーテンキで楽観的な筆者だったが、さすがにここ数年今後の事を考えて「まじめに物事を精査・判断し生きている間に処分・処理をしなければいけない!」と思うようになった。
どういうことかと言うと、先が見える年齢になったので不安材料を先送りをしなくなったのだ。これは高齢域に達した誰もがそうなる事だろう?そうしなければいけないという責任感がなすべき現象でもある。
まずその最初の不安材料の一つが、自宅建物の物理的「揺れ異常」。1階の床のある部分を歩くと家全体が揺れるのだ。
2階の屋根裏ロフトを寝床にして、天窓越しに毎晩星を眺めていた筆者だが(=最近は横になると数分以内にいきなり爆睡に入ってしまうが)今まで普通にしていて寝床が揺れるのを感じた事は無かった。
しかし、ここ半年ほど前から1階のその狭い範囲を人が通ると、2回屋根裏のロフトの寝床で微妙な揺れを感じるようになったのだ。具体的に言うと柱2本分ほどのエリア。1998年に建った大手建築メーカーのモノコック構造(2×2建築)なので柱自体が腐るとかどうのこうのではないとは思うものの、不気味な現象だった。とっさに浮かんだのが「シロアリ被害」だった。
で、その1階の狭い範囲の場所を自分で歩いたりドンドン軽くジャンプすると、寝ていた犬が飛び起きてすっ飛んでくるではないか!確かに色々な家具やモノが揺れるのが音で判る。
地震に非常に敏感な筆者は、2階のデスク横に三種類の長さが違う紐に重りを付けて、自作の地震計を作っている。同時に腕時計のコレクションを8個ヒートンに吊り下げているので、地震で三鷹が揺れればこの腕時計たちがすべてそろって横に揺れる。
遠くの地震であれば、三鷹市の震度表示が無く(震度ゼロ)でも(三鷹市は周囲の市《調布市や武蔵野市》が震度1や2でもゼロの時が多い程地盤が頑丈)この自作地震計は揺れるので地震の存在が判る。
こういう状況下で、今年に入って気象庁の地震震度発表が東京エリアでゼロなのに自作地震計はおろか自分自身でも「揺れてる!」と体感するほど地震に敏感な状況になっていた我家だった。完全にこれは何かおかしい、異常だ!と思い始めたのが3月。
そこで、三鷹市の市役所で実施している耐震検査費用補助金のシステムを申請し、専門家に耐震検査をしてもらう事を思い立った。
プロの建築事務所にまず検査をしてもらい、大がかりな修理をするか否かの判断を仰ぐというモノで、検査費用は20万円かかるが半分の10万円を市が補助してくれるというシステム。
で、今年4月1日令和7年度一番の申請で頼んで、すぐ検査に入った結果「確かに揺れが存在する、倒壊する恐れが多少ある」というとんでもない結果が出てしまった。
しかし検査にすべて立ち合い、床下収納庫などから見える範囲で床下視認検査、その他各種機械を使っての専門検査を行ったが、床下に白アリなどの形跡はなく、見える範囲では非常に乾燥していて基礎木部の腐れなども全く無かった。
但し、自分で修理した風呂場の洗面台の下部の排水溝の管が一部外れているのを検査員が発見、本来のジョイントへつなぎ直した。
実はそれから3か月経った最近、気が付いた床の揺れが無くなった原因がこれだったのだ!
要は厚い化粧ボール紙板性の建材で出来た床材が水漏れで腐り、大きな穴が開いていたのを発見、自分で大工修理した際、穴は塞いだもののパイプがズレているのに気が付かなかったし、更には修理工具なり床材に使った木製の板をぶつけて、今まで以上に余計外してしまったのかも知れなかった。
しかし腑に落ちないのは、当初の床材が腐って穴が開くほどになるには相当前から水が漏れ続けなければ建材が腐る様な事はないはずだからだ。
で、これらを物理的、時系列的に整理すると、
① 何らかの衝撃で当初の排水パイプがズレて、洗面台がオーバーフロウしそうになりオーバーフロウ防止口から水が流れ出る都度洗面台下部の収納部内に水が漏れ収納部の床板が腐り穴が開く。※本来の排水口とオーバーフロウ防止の排水口は別のパイプが存在する。
② それを自分で大工修理した際、腐った穴は補修できたものの、作業中気が付かずメインで排水する管を本来の排水溝管から外してしまった。これで洗面台で排水する水全てが床下に漏れる事態になった。
③ 半年経って床下の一番低い部分にその水がたまり、その周辺の地盤全体が緩み柱が不安定になって少しの振動でも揺れるようになった。
④ 専門家の検査時に洗面台の下部のパイプのズレに気が付いた検査員がそのズレたパイプを本来の排水パイプに繋ぎ直した。
⑤ 検査総合結果は良くなかったが、検査から3か月経って日常生活で「揺れ」が全く無くなっている事にある日突然気が付いた。※揺れが無くなれば検査結果など意味がない。
⑥ そこで色々推理すると、最初のパイプのズレは2011年の東日本大震災の時の揺れで外れたのではないか?という推察が浮かぶ。北側隣家ではあの地震で床が微妙に傾き、平屋に立て直している。筆者の部屋は南北に家財が15㎝ずつズレて部屋が狭くなっていた。地盤のしっかりしている三鷹では非常に珍しい揺れだった。洗面台の下部のパイプのズレもこの一連の影響であったことが想像に難くない。
以上が、床下揺れ事件の全貌であると思われる。
今朝、8月30日(土)未明の東北震源マグニチュード5.7、最大深度4の地震時は以前と異なって全く気が付かなかった、寝入って2時間の完全ディープな状態だったからかも知れないが、以前だったら起きていたと思う。三鷹市の震度は東京の調布市1に対してゼロだった。
不安な材料が沢山出てくる中で、一番気になっていた事が「アクション」を起こしたことで無事解決したというのは、大きな胸のつかえが取れたという点で大いに満足なのだ。