2025年5月13日火曜日

団塊世代が観察した繁殖やり直しのカワセミの生態 その1. The ecology of rebreeding kingfishers observed by the baby boomer generation: Part 1.

  数日前ご紹介した野川の繁殖やり直しカワセミカップルの後日談。

 雨で増水した野川で巣が水に浸かり、繁殖が中断したためやり直しているように見えるカワセミのつがい。連休直後に時間が取れて4日間野川に通ってみた。

 通うと言ってもカワセミの存在位置は既に把握しているので、日中2時間ほどの散策のみ。

 人吉での10年間に及ぶヤマセミの生態観察の際に得た「観察スキル」は、遠く離れた東京での同属のカワセミの場合にも充分通用するものだった。

 シラスや土の壁に巣穴を掘って繁殖し、ダイブして川魚や甲殻類、水生昆虫を捕獲し主食とする意味では大きさこそ違えどもヤマセミとカワセミはほとんど同じ生態をしている。

 しかし、そのサイズがあまりに違うので競合する部分は殆ど無く、一緒に居たり、一緒に飛んだりする場面はいくらでも収録している。

 かってCANON PHOTOPRESSOという自費出版システムがあり、「ヤマセミカワセミ」という写真集を自費出版したことが有ったくらいだ。現在リクエストに応えてキチンとした写真集にしようと企画中だが、相変わらず印刷部数は相変わらず2~300しか考えていない。

CANON PHOTOPRESSOで1冊2~3000円したので20冊しか印刷しなかった。

生態がまるで相似形

サイズが違うため同じ生態でも競合しない仲の良い2種

 こういうカワセミの生態をヤマセミ同様少し追ってみようと思ったのが、人吉へ行かなくなって2~3年経った頃だった。人吉へ行かなくなった理由は2020年の球磨川豪雨災害後の復旧工事で河川補修の為、ヤマセミが人吉市周辺の球磨川・川辺川から支流奥地へ退いて観察できなくなったため。

 で、野川の繁殖やり直しのカワセミつがいをしばらく追う事に。

今の野川は菜の花が終わってノイバラの満開シーズン

最近雨量が多いので、水量も多く流れはきれいだ

カワセミのダイブも頻繁に行われている

昨日はオスがとてつもない大物を仕留め

叩きに叩いて

メスへ求愛給餌を試みたが

 筆者は護岸堤防の上の道から草越しに見下ろしているので、なんとか捉えられているが、野川沿いの下の草路を進むアマチュアカメラマン(ご本人からは伸びた草でカワセミは見えないのだが)が近づきすぎて警戒し揃って飛んでしまった。

 しかし、2日間でその行動範囲、止まり枝、求愛給餌の場所、交尾の場所を調査済みなので慌てず、場所を移動して30秒後には生態を観察することを続けられた。レポートは続く・・・。