高齢者が増えるにつれ、野鳥撮影愛好家が増えているのは20年前から分かっていたことだ。狡猾なカメラメーカーも、勝った負けた、自慢話が大好きな「団塊世代をターゲットとしていろいろな種類のカメラ機種を出して金儲けに暇がない。
しかし果たして、あんなに色々な機種が世の中に必要だろうか?
ついにはミラーレス・タイプをどんどん進め、20年前から一眼デジでボディ・レンズを苦しい家計の中からそろえたベテラン達をあざ笑うように「ミラーレスじゃなきゃ!」と宣伝する。
この先20年も野鳥撮影を出来る訳の無い団塊世代など、眉間に青筋を立てながら今まで揃えた装備で野鳥撮影行の回数を頑張って増やすばかりだ。
団塊世代(昭和22年~25年生まれ)のほとんどは、最近のCanonやNikonなど今までの顧客に辛く当たる老舗カメラメーカーをよく言わないのではないだろうか?
そんな中Twitter投稿で、素晴らしい猛禽類の写真を投稿された方のボヤキ(=つぶやき)が目に留まった。
彼ボヤく・・・「いい写真ってなんだろう? 先日クマタカを撮っていたら『手持ちなんかで撮っていたらいい写真撮れないよ』と、ややご年配の男性に。
「そうですよね〜 アハアハ」
と対応しましたがこれ、今までも数人に言われてきたんです。いい写真ってなんだろう。。。・・・・と、いった投稿だった。
で、滅多にしない事なのだが、Twitterにすぐにこう返した。
「10年以上ヤマセミの写真を撮っています。三脚なんか使っていたら生態の瞬間は撮れません。たぶん手持ちで撮れる反射神経と腕をやっかまれたのではないでしょうか?ぜひ自分流でお続けください!良い瞬間を!」
この猛禽類の画像を投稿された方は、筆者など足元にも及ばない相当な腕前の持ち主で本当はプロではないかと思う。クマタカだってそう簡単に出会える野鳥じゃないし、相当苦労されて野鳥撮影に全勢力を注がれている方だと思う。
動く被写体(筆者の場合はヤマセミ)を撮影することが多い筆者との共通点がダブったので、ついつい投稿してしまった。
どこかに留まっている鳥類図鑑の様な写真を撮ってコンテストに応募する方々と違い、野鳥の生態を観察してその生態を記録することに集中している撮影者は三脚など使っていたらとてもいい瞬間など撮れるわけが無い。
年配の方が『手持ちなんかで撮っていたらいい写真撮れないよ』と言ったのは、良く判る。筆者もそういわれたことが幾度かあるもの。でも、その際はちょうど数分前に撮影したカワセミのダイブの瞬間のカットを見せたら、一発で黙ってしまった。
要は、自分にはそういった反射神経も、技も経験も無いから殆どがやっかみなのだ。もしそう言うのなら、同じシーンを三脚を使ってより素晴らしい画像で見せてほしい。
野鳥撮影愛好家の方々には「自慢ぐせ」「教授ぐせ」の強い人がたまにいる。皆が狙う珍しい野鳥を囲んで撮影していると、事情通らしき振る舞いでリーダーっぽい仕切りをしたがる御仁にこのタイプが多い。
自分で野鳥を探さず、人の後ろをついて行って、「えっ・どこどこ?」と人に教わって野鳥を撮ろうとする人々はこういう仕切りや、案内教授タイプが便利なのだろう。(野鳥撮影を始めて数年目の方には実はこのタイプの人が非常に多い)
野鳥撮影に集中している方にはいろいろなタイプが居て・撮影目的も千差万別だ。良い悪いではない、もちろん上下の貴賎も無い。皆さん撮る画像の目的・狙いが違うのだもの。
自分の狙う目的に合った方法で撮影するのが当たり前。野鳥のフィールドに出て赤の他人のいう事を聴いていては目的達せられないだろうと思う。
いい写真・・なんて幾種類もあるのだもの。美味しい料理にいろいろなものがあったり、好みの女性のタイプが色々あったりするのとまったく同じだろうと筆者は思う。
素晴らしいクマタカの写真を撮られてなおかつボヤかれるこの方は、とても性根の優しい方と見受けた。
世の中のバーダーがみなこういう方ばかりであると嬉しいのだが・・。