2023年3月8日水曜日

YAMASEMI WEB BLOGで報じてきたヤマセミの生態・新発見!をまとめに掛かった。 The ecology of the Crested Kingfisher, which was newly discovered in 10 years from 2010, will be summarized.

  あと数日で2013年5月15日に始まって、毎日更新を続けているこのYAMASEMI WEB BLOGへのアクセス回数が80万回に達する。

 芸能人や特殊なインフルエンサーのブログでもない、単なる野鳥研究者のレポートブログにも拘らず、これも毎回観て頂いている皆様のおかげだと感謝に堪えない。ありがたい事。

 このブログで毎週末投稿している「団塊世代の愚痴話」で告知したり非難・意見した「案件」への反響は相当なものがある。多い日は普段の野鳥ネタ・ヤマセミネタの倍以上のアクセスがある。特に各メディアへの問題提起は過去相当な反応があった。

 個人の情報発信ツールとしては大きな効果がある様だ。今後も週末2日間は是々非々で投稿していく所存。

 2020年7月豪雨災害以来人吉・球磨エリアには残念ながら一度も行けていない。知人の多くが相当な被害を受けられたので、とてもではないが気の毒で顔を見られないのだ。

 しかし球磨川流域に10年間通い、延べ343日主に人吉市に宿泊し観察を続けた画像データ・記録データは国内探しても何処にも無い「新発見」を沢山集める事が出来ている。

 撮影した画像数は13万カットを超える。中で写っているヤマセミ画像は1/3としても4万3千カットを超える。つたない4k動画も200本を超える。


 過去においては「ヤマセミ」という野鳥はなかなか遭えない希少野鳥であるが故、文献もほとんどなく、歴代の野鳥図鑑においてもせいぜい1ページ半程度の記載が殆どとなっている。1960年以降に発行された野鳥図鑑のヤマセミの項もほとんどが従来の図鑑のコピペで、写真以外編集者が実際観察記録して編纂したものは無いに等しい。

筆者が手に入れた日本における三大野鳥図鑑・文献



 なおかつ綺麗に撮れているヤマセミの画像はプロの写真家の方々の成果として豊富には在るものの、貴重な生態を証明する学術的に意味のある画像は非常に少ない。

 筆者は2013年から始めたこのブログで、ヤマセミの珍しい生態をつたない画像ではあるが、わりに数多く「証拠」として投稿してきた。

 もちろん今まで常識とされてきたヤマセミに関する生態説明が間違いであったことを裏付ける「証拠画像」は沢山あるし、まったく知られていなかったその生態や繁殖時における新発見は山のようにある。

 今までテーマに沿って小出しにしてきた「新事実・新発見」を証拠画像や調査データに基づいてまとめようと「ヤマセミの生態記録」の文献を編纂中だ。

 静止画や数値データだけでは説明できない部分は動画で収録(DVDもしくはUSBメディア)添付の予定。

 とりあえず、新発見の生態(裏付け画像があるものに限る)や今まで詳細が不明であった生態その他データを箇条書きにまとめてみた。

 文献として完成の暁には関係者に配布した後、内容をかいつまんでこのブログで順次ご紹介する予定、お楽しみにしていただければと思う。 


 今のところ、新発見や過去の文献におけるヤマセミ生態常識が間違いであった事の裏付けをまとめている。

 特に人吉球磨エリアの個体数・生息密度や営巣の詳細は地図に落とし込んで資料化している。
 しかし今までの資料はすべて2012年当時の物で、今から11年前の物となる。ヤマセミ自体もそのほとんどが世代交代しているため、既に営巣場所は全く変わってしまっており全く役に立たない。宅地造成やシラスの壁の後退により3年前豪雨災害の後営巣場所は全く違う場所に成っていることが想定される。

 現在、このブログで公開したものも、公開していないものもあるが、此処で10年間筆者が観察・撮影したものの中で新発見・証拠画像その他を伴って正しいと思われる、生態確認できた項目をランダムに上げてみた。※全体の50%だが。

1.ヤマセミのつがいは死ぬまで相手を替えない。※片方と死別した場合は別。

2.ヤマセミの鳴き声は過去の文献のようにキャラッ、ケレッ、とは聴こえない。※30名への鳴き声音声を聴かせてのアンケート。(キャッ、キャッ、ギャルルルが60%以上)

3.ヤマセミの寿命は7~8年と言われてきたがもっと長い。※○○年生きた実例がある。

4.ヤマセミのヒナの巣立ちは1日では完了しない。※実際の映像・画像記録収録

5.ヤマセミのつがいは通年一緒に行動する(離れても距離80m程度)※通年画像収録

6.ヤマセミの1年、12か月間における生態詳細・行動が画像で色々解明できた。

7.ヤマセミの縄張りは○○四方。(※人吉・球磨川流域の場合)

8.営巣に使う巣は前年の再使用の頻度が非常に高い。※2年以上前の穴は使用しない。

9.○○した場合は新規を掘削する。

10.      採餌におけるダイブの高低差は1m~○○mに及ぶ。

11.      一度に2匹以上獲物を捕獲する場合がある。※エトピリカなどは10匹捕獲

12.      採餌場所は晴天時・降雨時でもあまり変わらない。

13.      河川増水の際の採餌は○○で行う。

14.      およそ○○種類の魚を食す。

15.      毒魚と言われる“○○”も食す。

16.      最大で○○㎝以上の獲物を呑み込む。

17.      ○○に落とした獲物も食す。

18.      天敵は猛禽類(主にハヤブサ)・営巣中はアオダイショウ・カラス

19.      ○○は襲わないが咥えた獲物を横取りに来る。※襲っているように見える。

20.      ○○を嫌うが襲われる場面を見たことはない。横に留まるが嫌う意思表示。

21.      巣立った翌日から幼鳥は○○し、親からの給餌を得る。

22.      幼鳥給餌の順番は幼鳥も親も判っている、順番を争わない。

23.      集団で給餌待ちをするのは〇〇日間ほど。

24.      その後幼鳥だけ集団で行動する(※唯一群れるように見える時期)。

25.      幼鳥が離散して単独行動に反るのは○○日ほどしてから。

26.      オスの幼鳥はオスの親が、メスはメス親が飛行訓練する

27.      幼鳥教育の終盤では親と激しく争う事もある

29.      幼鳥がまず覚えるのは○○行動・○○行動の2つである。

30.       人吉のヤマセミは刺し網漁師と共生している。ただしその方法は漁師さんにより異なるうえ、個々の漁師さんの企業秘密なので公開はしない。

・・・とりあえず、神秘の野鳥と言われるヤマセミの魅力は限りない。

 また80万回アクセスを越えて、先へ進みたいと考えている。皆様に感謝!