その縄張り意識や生態の関係上、個体数が非常に少ない山翡翠(=ヤマセミ)の繁殖の様子を10年間にわたり実際に観察・撮影した結果の画像を元に、ついに編纂活動を開始した。
膨大な画像データに、人吉で筆者よりはるか昔からヤマセミの生態観察をされているベテランの方の撮り溜めた画像を提供頂ける事になりついに腰を上げた筆者。
多分過去に多分おいて記録があまりない学術的な画像を数多く含んだ「繁殖写真集」になるだろう。
交尾のシーンだけをとってみても、成功例10か所、失敗例3か所を収録する。巣穴掘りも数か所、巣立ちの瞬間も2か所で5パターン(5羽分)収録する。
巣穴にヘビ(=アオダイショウ)が入る生々しい現場。親がヒナを一羽のまれて穴からアオダイショウを引きずり出し10m落下させて攻撃するシーン。死んだアオダイショウの腹の中ののまれたヤマセミのヒナ、など今まで画像資料がなかったヤマセミの生態の詳細が判る意味で学術的にも意味のある資料となると思う。
野鳥保護に関しては間違ったマナー・ルールを妄信的に唱える地方の野鳥団体の幹部の人から現場も知らず観察の状況も確認もせず、営巣観察・撮影を非難されたりもしたが、巣穴の中を覗くとか近づきすぎるとか繁殖そのものに影響を与える行為は一切していない。無事に皆巣立っていった。
基本的に一か所を除いて、営巣している巣穴の真下まで行ける場所は地形的に存在しなかった。
営巣繁殖中のヤマセミは合計6か所撮影している。人吉市周辺でこれだけ画像収録できたのも地元のベテラン観察者の方々の協力あっての事と大変感謝している。さすが「市の鳥」にヤマセミを追加制定された人吉市だけの事はあると納得する次第。
順調にいけば1か月ほどで出版できるはずだが、連日ヤマセミの生態を観察中に撮り溜めた別の野鳥画像を選別していて「これは!」と思うものをこのブログで順次ご紹介してみようと思う。
最初はササゴイの高高度飛翔。池や川の水面近くを飛ぶササゴイが高高度を飛翔する珍しい画像をご紹介。