2021年10月7日木曜日

団塊世代はヤマセミに対する「好奇心」の原点に戻ってみた。 The baby boomer generation returned to the origin of "curiosity" for the crested kingfisher.

  今年のノーベル物理学賞を授与されることになった真鍋博士が自分の研究の原点が「好奇心」だとおっしゃっていた。今の日本人はこの「好奇心」を忘れているとも述べておられた。2012年8月に火星に着陸した米国の火星探査マーズ・サイエンス・ラボラトリーから火星表面を動き回る探査機の名前が「キュリオシティ=好奇心」だった。

 人がやらない事、世界で初めての事・・などに非常に興味を持つのは人間だからだろうか?

 他人はどうだか良く知らないが、筆者は全身の90%以上がこの「好奇心」で出来ていると思っている。親の転勤・引っ越しのお陰で小学校を4か所通った。東京都、小倉市(現北九州市)で2校、八代市の計4校だ。

 で、いずれの小学校の通信簿でも成績はともかくとして、性格や生活態度の項にそれぞれ担任の先生がこう書いている。「この子は興味のある事には異常な執着心で立ち向かうが、興味のないモノにはまったく見向きもしない・・。」

 真鍋博士の話を訊いて「これで良いんだ!」と思った。同じく愛媛県松山市出身の横国大美術、桑沢デザイン研究所の真鍋一男教授(我が恩師)と関係があるかと思ったが無かった。四国には真鍋姓が多い様だ。

 筆者のヤマセミに対する好奇心は観察を始めた2010年から11年経った今でもまったく変わっていない。そこで、しばらくは2010年にヤマセミの写真を撮り始めた頃の画像をいくつかご紹介しようと思う。まあ、飛んでりゃシャッターを押していたような気がする。実は今もあまり変わらないが、もはや「パブロフの犬」状態か?

 今日の画像は人吉市内を通る幹線道路の橋の傍での撮影。

 かっては川幅180mの球磨川の高さ10m程の場所にワイヤー製の架線が両岸を結んで渡してあった。多分国交省球磨川河川事務所が河川保持作業時に水深測量などでゴムボートで両岸を行ったり来たりするためにロープでボートを保持するために存在していたのではないかと想像している。

 しかし3~4年ほど前、古く錆びたワイヤーをかけ替えようとして、かっての支柱が新しいワイヤーを力学的に保持できず、作業を中止してしまったようなのだ。

 これ以降、今までこのワイヤー架線からダイブして採餌していたヤマセミが採餌できなくなり、この附近で姿を見せなくなった。人吉市は観光資源としてのヤマセミの姿を減らしてしまった訳だ、残念。

かってはヤマセミはもちろん、色々な野鳥の羽休めの場所だった。

観察するほうも、色々な野鳥との大きさ比較に便利な場所だった。

こうして、朝夕ヤマセミと間塚に対峙できる幸せを感ずる場所でもあった。

ダイブする際の追い写しを幾度も練習させてくれた。

500㎜ズーム手持ちで追う訓練をどれだけできた事か。

入水する瞬間まで追える数少ないポイントだったが今はもう無い。

 左岸のひまわり亭で昼食を摂った熊本県教育委員会のメンバーさん達が、筆者のアドバイスで、「運が良ければ此処でランチを摂りながらヤマセミを観察できますよ」と言った直後に出遭え、大変感謝された覚えがある。球磨川土手での野鳥観察会に来られたのだった。

 ひまわり亭の集客にも非常に良い効果を上げると思うのだが、松岡市長さん!何とかならないもんだろうか?再びワイヤー渡すのに幾らかかるか判らないが募金でお金集めますよ!

 観光ポスター作ったり、チラシにお金かけるなら、目の前に人吉市の鳥「ヤマセミ」が頻繁に来る環境を作った方がはるかに市外・県外からの観光客・観察者が来ると思うのだが・・・。