これが人吉市だったりすれば、球磨川の中州にある中川原公園にシカが出ても、誰も騒がないし、放っておけば山に帰るだろ?で済むのだが・・・。筆者がヤマセミ観察に行っていた人吉市など100m置きにキジが居るような街郊外だもの、今回のシカ騒動で人間と自然との距離感を感じてしまった。
そのヤマセミの話。
筆者はヤマセミの生態を記録し続けて10年が経ったが、その生態の中に飛翔、ダイブ、争い、交尾、といろいろ動いている場面の記録撮影がある。
特に10m以上の落差の橋脚・橋梁からのダイブ、ホバリングからのダイブなどは最も難しい撮影の部類に入るだろう。いつの間にか習練されたのか、最近はあまり苦にならなくなっている。これには二つの大きな理由が考えられる。一つ目はヤマセミの行動パターンを覚えたことだろうか。動きを見て「次は何をするか、どうなるか」が予測できるようになった事。そうして二つ目が動きを予測してのレンズの動かせ方とシャッターのタイミングの熟練だと言える。
以前もこのブログで幾度かご紹介したが、ツバメの飛翔中の姿を追い写し、練習するのだ。上下左右、手前~向こうと縦横無尽に飛び回るツバメに慣れれば、ヤマセミ撮影でも慌てることはなかろうと思ったのが最初だ。
ツバメの飛翔さえ予測してレンズを振り回せるようにさえ成れば、ツバメよりは図体の大きなヤマセミをファインダーの中央に取り込むのはそうむづかしい事ではないと思う。
撮影する際は遠景に何か建造物や山、森林が入ると高速で飛ぶツバメを狙いやすい。
勿論、カメラを水平に保ちながらなど無理な話なので、被写体本位で角度はかまわない。
とにかく数多くシャッターを切る事!
AFのスピードが速ければ速いほど良いに決まっている。
被写界深度をある程度深くすると、背景の様子が判って生態把握に有利だろう。
少なくとも目の前を横切るツバメの飛翔パターン、くせを30分ほどは観察することが大事。幾度も液晶画面で確認して、繰り返しいろいろテストしてみることも大切だと思う。