筆者も引退した日の記者会見全ての様子を後半などはテレビの前で直立不動で観たし、翌日其の一言一句を文字で確かめた。
何がそうさせたかというと、彼のメディアとの1対1に近いやり取りが面白かったのと、頭の良いイチローに対していい加減な質問が出来ない為、記者達がどんな馬鹿な質問をするだろうか興味津々だった事もあった。イチローの記者泣かせは昔から有名だったから・・・。
https://www.daily.co.jp/mlb/2019/03/22/0012169239.shtml
結論から言えば、これはあくまで個人的な感想なのだがかのアップル社(マック)の創始者スティーブ・ジョブスの大学での有名な演説よりイチローの記者会見でのコメントの方が印象に残った。
理由は、彼の口から出てくる話や言葉が波乱万丈、なおかつ渡米以来MLBで初年度からスーパースターと言われ続けた日米合わせて28年間の野球人生での実体験に基づいているからだ。
しかも、ジョブスの言葉と異なってイチローのそれは非常に判り易く、そこいらの商店のお兄さんにとっても充分当てはまる内容だったからだろう。彼のコメントの判り易さはスポーツアスリートたちの、マニュアル通りの判で押したような慣用句っぽい均一コメントではない所が非常に凄いと思う。
非常に心を打つ話が多かった。地上デジタルTV放送より。
多分相対する記者達とも相当長い付き合いなのだろう、「今それ此処で必要?」だとか、「そんなアナウンサーっぽい事言って・・・。」とか記者席の笑いを誘う、「場づくり」の天才と言って良い。
今まで観て来たアスリートの記者会見の中でもずば抜けて良い会見だった様な気がしているが如何だろう?たった一言「今まで生きてきた中で一番幸せです」だの「自分にご褒美を上げたいと思います」だの「コケちゃいました!」だけで有名に成ったアスリートとは雲泥の差だと思った。
※イチローの全ヒットがどの方向へ飛んだかを示す凄いデータ!
https://full-count.jp/2018/05/07/post127391/2/?utm_source=yahoonews&utm_medium=rss&utm_campaign=325131_6&fbclid=IwAR1VitkPlpXshzdI1ZHn8oSwfq0aj6ZE5-OJE9ZfO-3cEUZRfSNNA1_6bw4
実技としてのベースボールそのものでとてつもない記録や成果を上げたアスリートだからこそ、それに加えての頭の良さとコミニュケーション力の高さは、団塊世代の我々にさえ大きな影響を与えてくれた様な気がする。イチローに感謝したい。
此処で国民名誉賞を与えるうんぬんのニュースもある様だが、米国MLBの殿堂入りが確実視されている今、既に「国民名誉賞」などには、もうニュース性など一欠けらも無いだろう。ノーベル賞を授与された人物に慌てて文化勲章を授ける様なものだ。
暫くはイチローの記事でネットメディアは満杯だろう。
なお画像は全てTV報道+ネットからの引用である事をお断りしたい。