2019年2月17日日曜日

団塊世代は世の中の「販売攻勢」に疑問を呈する! The baby-boom generation is casting doubt on "sales attack" of all industries in the world!

 堺屋太一さんが今月8日に亡くなって早くも一週間が過ぎた。その彼が、今の世の中の技術革新やあらゆるジャンルからこの世に送り出されてくる数多い新製品に、「いったい今の人間たちはついて行けているだろうか?」と、どこかで述べていたのを思い出した。

 全く同感で、具体的な事例を調べているさなかにご本人が亡くなってしまったのは、非常に残念だった。筆者も以前から世の中のいろいろな不要案件、こんな物なくても良いなと思う新技術や新製品に疑問を呈して来たが、今回はその辺をまとめてみたいと思う。
 特に70歳を超えて、「要らない、出来れば生きている間には、このまま関わらずに充分生きていられる」と思う案件が山のように出てきたので、この際まとめておこうと思った次第。

 先々週、このブログで書いた通り、AIだの電気自動車・燃料電池車だの、自動運転自動車などが、間違いなく今から20年の間に実用化・全面的普及はしないのは判っている。オープンリール・テープレコーダーがカセットプレーヤー(ウオークマンの類)に、あるいはレコードがCDになるようなスピードで急に変わってしまう様な事態にはならないだろう。
 さらには、ShuffleやiPodのようなデジタル・オーディオプレーヤーに移行した時の様な劇的な急変は起こらないと言えよう。理由は、それ単体だけ購入すれば済む話ではないからだ。

 ハイレゾ・オーディオにしたって、最近のハイレゾ対応の収録を行い、ハイレゾ処理できるオーディオシステムがあってこそのモノだろう?いくら周波数特性が高い領域まであっても、70歳で普通に聴ける音域の上限は1万ヘルツが良い所だ。これを2万だ3万ヘルツだという高周波数まで音を出しても反応するのは横に座っている愛犬だけだろう?

 おまけに団塊世代が楽しんだ頃の音楽などハイレゾでなど録音している訳がないから、その頃の楽曲を最高の音質で楽しもうったってまったく意味ない話なのだ。人が良いと勧めるからと口車に乗って高いお金を払って凄いはずのオーディオ装置を準備しても無駄に終わるって寸法だ。その昔、オーディオ装置に散々入れあげた挙句、結局三菱ダイアトーンの16㎝フルレンジ・シングルコーンのスピーカー(P610MB)に落ち着いた有名な五味康佑(小説家・オーディオ評論家)の話と同じになろう。
名機・三菱ダイアトーンP610MB

最近ガラケー携帯電話に加えスマホの出現で、すべてをスマホに集約する生活形態が増えて人間の行動・生態が異常なまでに変化した。もはやスマホはある意味人体の器官の一部と言って良いだろう。したがってその人体の一部に損傷が生じたり電池切れが生じると同時に人間としての機能も止まってしまうようになった訳だ。

 これを予測して自己対策を取っている者が如何に少ないかは、最近増えたトラブルを見れば一目瞭然だし、統計を見るまでもなく友人関係のトラブルや事故を見れば、決して他人ごとではなく、自分の身にもいつ起こってもおかしくないと感ずるに違いない。

 筆者の友人のケースをいくつか挙げてみよう。まず2010年の段階での話、スマホをトイレに落とし、オシャカにしてしまい、バックアップを取っていなかった為、3か月間元の状態に戻れなかった御仁。
 次に2016年におサイフケータイとかいう流行りに乗って全てをスマホに入れたは良いが、飲んで酔っ払ってどこかへ無くし人生が終わった奴。この時は悪い人間に少ないながら貯金をすべて引き落とされてしまいスマホ自体も戻ってこなかったという。
 要はスマホは小さな端末パソコンだと思って、重要な中身はすべてバックアップを取っておくべきだろう。
 スマホや携帯電話に頼り切るあまり、重要な連絡先相手の電話番号をどこにもバックアップしていない人が多い。すわ自分のスマホを無くした瞬間、誰にも連絡できなくなった事に気が付き真っ青になる人のなんと多い事か。

 NTTドコモも他の携帯電話会社も、このあたりの「スマホ・紛失想定対応マニュアル」をもっと真剣に利用者に対しアピール啓蒙すべきではないのか?

 スマホの話は、持っている人が紛失により自滅するだけではなく、その使用方法で今や街中にトラブルの芽を拡散させている。歩きスマホはその典型で、そもそもスマホを歩きながら見たり操作する馬鹿共のお陰で、ターミナル駅の人の流れが異様に遅くなったのはご存じだろうか?
 一番人が流れる所で立ち止まって操作する、その人の流れに乗らずスマホを見ながらスローテンポで進むので後ろから追突されることが日常茶飯事。正面衝突すら有り得る。見ながら駅のホームから転落し列車に轢かれるなどは自業自得で勝手だが、それにより列車が遅延し迷惑は大勢に関わってくる。

 この歩きスマホが如何に皆に嫌われているか面白いアンケート調査があった。

 結局これらはアップルのiPhoneを筆頭に各メーカーがスマホの新製品・新バージョンを次々に出し、仲間より常に新しくて高い製品を持つことで優越感を味わいたい若者達の競争心を煽っているのだろう?それが判っていても止められない日本人の弱い性格につけ込んでて金儲けをしている企業のあくどいマーケティング戦略は止めようがない。

 全く日本人はこの手に弱い。例えば万博、新しい大型ファッションビル、「お前行った?俺はもう行ったぞ!ザマーミロ。」これの繰り返しだ。六本木ヒルズはどうなった?原宿表参道ヒルズはどうなった?東京ミッドタウンはどうなった?渋谷ヒカリエはどうなった?新しく建っても数年で閑古鳥が鳴くような東京都心ではないか。
鳴り物入りでデビューした六本木ヒルズ・森タワー。

 この手法で売り上げを伸ばし、妙に日本に定着してしまったのが古くにはバレンタインデー、ホワイトデー、年賀状の習慣。要は皆国民は自分達が金儲けの為に標的にされ踊らされているのに気が付かない。今まさにそうなろうとしているのがハロウィーンという異教徒の子供の祭りでは?

バレンタインデーの本当の歴史(ご参考)    http://greenbio.jp/blog/resttime/valentinesday/

 これを家電の業界に持っていけば、ハイレゾだの4K8Kテレビという事に成ろうか?視力が落ちて、昔に比べれば相当くっきり見えるはずのハイビジョン放送ですらテロップの文字がにじむ高齢者(筆者も含めて)にはたして4kだの8kテレビが必要か?視力の衰えは2kが4kや8kになっても改善されないって知っているのだろうか?


今や50インチじゃないと・・とか平気で売り込む家電店員達の非常識!

 昔ブラウン管時代に19インチテレビでも自慢していた御仁が、42インチだの50インチだののテレビを狭い部屋で観て「はっきり見えるようになった」と喜んでいるが、それってかって在った眼科の眼の検査で「リサツクケテヘコイリニコ」という文字を1mの近い距離から見ているのと同じって事判っているんだろうか?騙され、ているんだろう?家電業界の宣伝と電気屋の販売員に・・・。
 それもNHKの自然の世界のドキュメンタリー番組ではなく、文化の香りが少しも感じられないお笑い系の芸人のバカ騒ぎばかりだろう?観ているのは。これって可笑しくネ?

 これ以外にも団塊の世代中心に70歳を超えた人間たちにとって要らない、なくても良い、関わらなくても十分楽しく生きていけるという「モノ」がこの世には溢れかえっている。最低限の出費で、最低限不自由なく健康で長生きするためには今何が必要で何が不要なのかよく考えてみようと思う。