もともとこの八島湿原はノビタキが非常に多く、次にホオアカ、モズ、ベニマシコ、ホオジロも秋口に多く観察される。特に繁殖期の7月は草原はノビタキで一杯という感じだ。
この5月27日、ちょこっと立ち寄っただけで7~8羽のノビタキを確認できた。ホオアカも2~3個体確認、それぞれしっかりとでは無いが撮影も出来ている。
その中で、満開に近いコリンゴ(=ズミ)やエゾノコリンゴなどの花の上に留まるノビタキやホオアカが多いので撮影者にサービスしてくれているのかと観察をしたら、そうではなかった。勿論花見をしたり、匂いが良いからうっとりしている訳でもなかった。
要は花に寄ってきた昆虫を狙っているのだった。思い起こせばノビタキやキビタキはフライングキャッチャーの典型ではないか。
今回は時間も無かったので、フライングキャッチを詳しく撮影は出来なかったが、花が在るから虫が来る、虫が居るからノビタキやホオアカが来る・・・。この方程式をしっかり観察できた。
球磨川に魚が多いから魚を餌とするヤマセミ他野鳥が多いのと全く同じ理屈だ。
この時期のノビタキのメスは、まだ花の上を飛び回る昆虫がお好きなようだ。
ほぼ夏羽に成っている黒い頭のノビタキのオス。今は湿原部に多い。
ノビタキのオスは湿原部分で採餌を繰り返していた。
女の子のスキーセーターのような柄で人気のホオアカ。
気の早い個体は盛んに囀っていた。
大胆なホオアカはズミの樹の内側にもぐりこんでいた。