ガイドブックや地元に行かないと手に入らない詳細マップなどとは違う、リアルタイムでの現地状況判断ネタとして観て頂けると嬉しい。筆者は決して何度も高山へ上った経験がある訳でも無し、富士山にすら登った事の無い人間だ。基本的な登山へのレポートは出来ないが、野鳥をどのように探すかくらいは多少経験が有るので、今回の信州行を例にご紹介してみたい。
天候や自分の体力限界など、事前のチェックはもちろん、基本中の基本は守った上での探鳥行動をされると言う事で、山岳エリアでの探鳥に関して一般的なお話をしようと思う。既にベテランの域に達している方やセミプロ以上の方々はさっさと専門的な文献やサイトにお進み願いたい。
ほとんどの野鳥たちの天敵、恐れる相手が猛禽類である事はご承知の通りだ。従って、完全な自然で周囲3km程に民家も人影もない場所には野鳥が少ないという事を知っておくと良いと思う。
今回も、別荘が点在するエリアの方が色々な野鳥が居て森林限界辺りに近づくとほとんど何も居なかったのを記憶している。人吉市のヤマセミもそうだが、意外に人間を頼って人間の生活エリアで繁殖をしている。人間という生き物が人畜無害と知っているのだろうか。
いわゆる野鳥の森だとか、自然なんとか特別なエリアと称している場所に本当に野鳥が一杯いた例がない。人間の匂いのする範囲の方が野鳥が濃い事を知っておくとよい。
同時に、野鳥は上から見下ろしてレンズで狙うとすぐに逃げるが、下から見上げる程度であれば優位に居る野鳥が危険を察知して飛び去る事は少ない事も知っておいて損はない。これは常時上級からの脅威「猛禽類」に対する先天的な警戒本能だろう。
あと、気を付けねばならないのが、日没後の気温の急降下だ。陽が山に隠れた途端急降下で気温が下がるのを体感すると思う。特に八ヶ岳の様に南北に走る山並みで太陽の光が突然途切れる様なエリアは要注意だ。地図は標高を考えて立体的に認識する必要がある。
八ヶ岳連峰赤岳山頂小屋が見えている。標高2899m。
同じく少し北側の尾根に在る赤岳天望荘。
森林地帯を上る途中振り返ると富士山が堂々と見える。
日没後の八ヶ岳の稜線、特徴的だ。
高地の初秋の空はやはり空気が澄んで綺麗だ。
東側の山が赤くなるのはほんの一瞬!
美味しそうな茸があちこちに出ているが、むやみには採れない。
標高が高くなればなるほど既に草木は紅葉している。
野鳥の餌でもあるが、基本的に赤い実は最期に食べる様だ。