2015年2月11日水曜日

小林重三の野鳥図鑑用原画を観て感動! I am impressed to watch the original picture for the wild bird illustrated book of Shigekazu Kobayashi !

 東京の町田市立博物館で3月1日まで開催中の「小林重三の世界」展を2度も観に行った。理由は2月1日から一部新しい作品に展示替えされたから。とにかく水彩で描かれた多くの野鳥達が所狭しと展示されていた。描かれた色が退色していないのが素晴らしい。油に比べ水彩画はなかなか保存が難しいのではないだろうか?

 特に図鑑になっているものと、それとまったく同じ原画が倍以上の大きさであったりすると、実際の印刷原稿はオリジナルを縮小する事で絵が絞まるのだと実感させられた。大きなB全サイズのポスター等は同じ大きさの原画がそのまま印刷物になり注釈やタイトルが付加されていていつまでも見入ってしまった。

 一度目は気が付かなかったのだが、今回二度目に大きな驚きがあった。球磨川支流の万江川で2年前偶然見かけた妙なオスだかメスだか不明のキジの絵が出ていたのだ。それは鶏とキジの雑種と表示された幾つかの絵の中にあった。微妙に主翼の大きさや頭の上の構造物に違いはあるが全体的な雰囲気は非常に良く似ていて驚いた。

 



2013年2月に人吉の万江川で撮影した不思議なキジの画像

胴体はメスだったが頭部が微妙な色合いでオスの出来損ないのようだった。

この絵の上から二番目に色合いなどは酷似しているが頭上突起物等、微妙に違うような気もする。


この手の展示では珍しく図録が販売されていたが既に残数希少との事だった。

原画(大)と印刷物(小)が図録上でも再現されている。貴重な資料だと思う。

 この手の展覧会はルーブル美術館展や印象派絵画展のように持ち回りではなく、多分今後も10年以上は開催される事は無かろうと思うので、野鳥好きの方は是非行かれると良いと思う。

 同時に水彩画をおやりになっている方も習作含め水彩画で野鳥や動物を描くプロセスを視る事が出来るので大変意義があるのではないだろうか?小田急線「町田駅」西口の「町田バスセンター」の7番乗り場から、「藤の台団地行き」バスで、「市立博物館前」下車、徒歩7分。バスは10分おきくらいに出ている。