道東探鳥ツアーをブログに書き始めて、[道東への探鳥行を考えたいのだが]というお問い合わせを5名の方から頂いた。残念ながら私は道東エリアや根室観光協会の回し者ではないので、何かを特別に安く提供したり、あるいは旅行の予約代行などは出来かねるが、たった2回の自分の経験値で良ければ、「ここはこういう意味でお勧め」という推薦は自由なので大いにさせていただく。
今回の道東ツアーでは、なんと初日の夜間に駐車場に置いてあった車の空気が抜けて、翌日2日目の朝10時から落石ネイチャークルーズ船に乗るって云うのに、朝7時半にレンタカーのパンクに気がついた。前日の夕刻、春国岱の未舗装道路か民宿の未舗装の駐車場で大きな鋲を踏んだと見えて、タイヤに刺さったまま徐々に空気を逃がしたようだった。北海道は広いが、探鳥に向いている脇道は未舗装道路のことが非常に多い。地道に入る場合は気をつける事が大切だ!
生涯、車のパンクは2度目だったので、さっさとスペヤタイヤに付け替えようと、昔を思い出しながら、ハッチバックのドアを跳ね上げタイヤハウスを見て唸ってしまった。スペアタイヤがないっ!四角いスチレンボードの箱に入った修理用品が入っているだけで、交換すべきあの黄色いホイールの細いタイヤが無いのだ。
A社の例、とにかく説明書を読まないといけないので非常にウザッタイ!
B社の例。車メーカーやレンタカー屋により統一されていないのは非常に問題だ。
慌ててレンタカー屋に電話したら、今は殆どがそうなっているが、スペヤタイヤが入っているタイプもあるという。今まで熊本県を中心に40回以上レンタカーを借りてきたが、パンクは一度も無かったし、パンクの時の修理がこんな風に変わっている事など一度も説明を受けたことがなかったときつくクレームした。
で、どうするのだ?と訊くと応急措置の修理キットで直せば10kmは走れるから、近くの自動車修理工場か、ガソリンスタンドへ行けという。
ちょっと待て!ここは根室だからいいが、昨日の中標津から野付半島への途中でパンクなどしたら、前後25km以上何も無いぞ?「レンタカー屋のお兄さん、そういう状況下で君が僕の立場だったらどうする?」と訊くと黙ってしまった。しばらくして、その場合はレンタカー屋でロードサービスを呼ぶので、それまで其処で待ってほしいという。今朝の場合既にネイチャークルーズ出航まで2時間しかない!頭が真っ白になりかけたが、ここで全てを救ってくれたのが、泊まっていた民宿たかののご主人高野さんだ。
民宿たかののご主人高野建治さん。母親思いで近辺の野鳥に関してはベテランの域に達す。
民宿たかの http://www.minsyuku-takano.com/ 非常に判りやすい静かな場所にある。あの落石ネイチャークルーズの新谷氏もここに居るとの事。道東の野鳥情報を得るのには、何処よりも此処が一番確実で、なおかつ一番の最新情報に接する事ができる。
様子を見て、タイヤを外し、代わりに四角い木片で車を支え、タイヤを持って近所の知り合い修理屋へ直接行って、ものの30分も掛からずに直してくれた。もう、地獄で仏に出会うとはこの事を言うのだろう。
早朝にもかかわらず、パンクタイヤの処理を始めてくださった高野氏。
タイヤを外して近くの知り合いの修理屋へ持っていってあっという間に直してくださった。このサービスは今回のツアーで一番感謝した事だった。街中のホテルでは有り得ないサービスだろう。
この民宿たかのの高野氏は道東に置ける野鳥観察のリーダーの一人でもあり、その時々の野鳥のポイントや時間帯、注意点などを熟知しており、宿にいるときには丁寧に話に乗ってくれる。シマセンニュウとコヨシキリの画像を視て一発で判別をしてくれた。なおかつ効率良く探鳥したい場合は専属ガイド(有料)として根室周辺や道東を案内してくれる。私も次回冬の巻ではぜひガイドをお願いしようと思う。特に冬季は車での移動が氷雪で困難になることや、標識が見えないなども有ってガイドは不可欠だと思うから。
ちなみに、民宿たかのの夕食など紹介しておこう。半端ではない!お願いすれば花崎ガニが付く。もちろん時価で有料だが、街中のレストランや花咲港のカニ料理屋(~といっても2軒ほど)よりは遥かに安いと思う。
ある日の民宿たかのの夕飯。厚岸の酢牡蠣、北の魚の煮付けに花咲蟹。
花咲ガニは自分でほぐして半分をどんぶりに乗せてカニ丼を作った。超美味!
民宿たかのから車で10分の花咲港のカニレストラン・メニュー。
カニチャーハン、¥1,000円、カニの身の入り方が半端でない。
ちなみに花咲ガニの収穫シーズンは7~8月のみ。しかし真冬でも前年収穫の花咲ガニは殆ど旬な時期と同じく美味しく頂けるという。最近良くある「ワケあり~」は2~3年前収穫のカニである事が多いそうだ。やはり美味しいのは1年までだとの事。