台風27号の影響は球磨川流域の山岳部で相当な雨量になったと見えて、今朝は球磨川本流はもちろん、川辺川、胸川などの支流も真っ茶色の濁流で、ヤマセミが採餌できるような場所はほぼ全滅状態だった。昨日の繊月橋界隈も全くダメでヤマセミの姿は何処にも見えなかった。
こういう時の為に3年前から荒天時のヤマセミの採餌場所を探索していたのだが、意外にも田んぼの畔の脇の用水路、樋門から流れ出る澄んだ水が本流の濁流と交わる前のほんの数メートルの間などよほど注意しておかないと見過ごしてしまうポイントだった。しかし、今回の台風の場合濁流と水位が急に上がったため人吉市内界隈ではほとんど撮影ポイントがないため、支流の一つの最上部へ移動して新しい撮影ポイントを探した。
万江川を遡る事20分余り、やっと砂防ダムのような場所でヤマセミを発見。車の中からの撮影だったが比較的近距離で撮影できた。今日は数少ないショットの中から幾つかをご紹介。
この画像は人吉市内の支流での1シーン。今日の撮影ではないが今回の台風襲来の前に撮影したもの。これで人吉市内4か所の10月におけるつがい画像が撮影できた。
これは今日の画像。砂防ダムをオーバーフロウする堰堤の淵でヤマセミのメスが魚を狙っている。
しかし、いつもと違うのだろう、水量が多く水の流れに押されて思わず足を取られ滑ってしまった瞬間を撮影できた。滑って下に落ちそうになったがくるっと半径1mの輪を描いて飛んで元の場所に舞い戻った。気が強くって喧嘩っ早い野鳥なのだが意外にドジな面が多く、魅力的な野鳥だ。
結局この日は終日増水を続け人吉界隈のヤマセミは採餌行動は難しかったと見える。