ヤツガシラは野鳥ファンであれば誰しも一度は出遭ってみたい野鳥のひとつだろう。自分も2006年から野鳥を撮影し始めてやっと7年目の今年4月に出遭うことができた。熊本市内にお住いの先輩の山田さんの御蔭で念願が叶った。たまたま今年4度目の人吉訪問中、小雨降る日に熊本港に飛来しているよとの情報を頂いた。それまでインターネットなどで有名になっている鹿児島県の笠沙恵比寿や南さつま市の吹上浜海浜公園など数回泊り掛けで行ってはみたものの、後姿すら拝めなかった。
いささか諦めかけていた時だったので、山田さんの電話はまさに神のお告げのように聞こえた。山田さんご夫妻と公園付近で小雨の中待ち合わせ、雨が止むのを小一時間車内で待った。雨が上がって陽は射さないものの肌寒さが残る中さらに1時間誰もいない公園内を見回ったがそれらしき姿は見えなかった。一度だけ木々の間から地上で餌をついばむ姿が見えて2~3カット撮影出来たが「これは何でしょう?」的なクイズの題に使えそうな画像しか撮れていなかった。
すぐ近所にお住いの山田さんご夫妻はいったん戻るという事で、一人になって心細かったがせっかくのチャンス2時間は粘ってやろうと、芝生の奥のほうへ進んで突き当りの壁が見える場所まで来た時、壁の上の木にアオジが姿を現したのでそれにピントを合わしている最中画面の右に大きな野鳥が影のように現れた。それが生まれて初めて見るヤツガシラだった。
Hoopoe stopping on a tree with opening his crest.
突然目の前に現れたヤツガシラ。まさに偶然だった。
Flying form is fantastic.
飛んで芝生の上に降りる直前方向転換で真上からの画像が撮れた、非常に綺麗だ。今までこのようなゴージャスな色形の野鳥は見た事が無い。
Hoopoe on a grass ground after rain.
良くネットでも見る姿。やっと遭えた念願の一瞬だ。
Hoopoe flying again.
刺激しないようにじーっと木陰で観察をして20分ほど餌を探していたようだが、例の空中に放り投げて食べる仕草は一度もなかった。で、再滑空の瞬間。まるで蝶のようにフワフワ飛ぶようだが、スピードは決して遅くは無い。
Hoopoe flying about eight meters high.
翼の形状の割には思いのほか速く飛ぶので驚かされた。
100カットほど撮影できたので、近々ギャラリーの熊本の野鳥編にアップしたいと考えている。