2016年7月31日日曜日

今年のスズメ繁殖は少し遅い様だ。 The sparrow breeding of this year seem to be slow.

  今年の梅雨は平年数値より少し長かった。立秋(8月8日頃)までに梅雨が明けない場合、その年の梅雨明け宣言はなされない。そういう意味からすれば何とか7月中に梅雨が明けた関東地方はホッとして居る様だ。

 1週間ほど滞在した人吉市では10日早い7月18日に梅雨が明けた。人吉でのヤマセミの巣立ちは今年は早かった。5月の10日前後には既に巣立ったファミリーが多かった様だ。

 東京に戻って近所の野鳥の巣立ちをいろいろ観察したが、今年は武蔵野も雨が多くスズメの繁殖が遅れ気味で、今現在まだ育雛中、もしくは巣立って数日と言うスズメファミリーが多い様だ。

 武蔵野・三鷹は郊外で畑も多く雛に給餌する青虫の類いは豊富なようだ。巣は民家の雨樋、電柱の変圧器の取り付け金具、アパートの鉄階段の隙間などを使ってしたたかに生きている。三鷹エリアでは巷で言われているほどスズメの数は減っていないと思う。

 野鳥団体が盛んにツバメやスズメの数減少を憂いている様だが、いまいちピンとこない。

アパートの鉄階段の隙間に営巣したスズメ。

アパートのべランダに巣立ったスズメの雛が親の給餌を待っている。

親鳥が巣に入る時は飛んで来ていきなりサッと入る。

給餌の間だけ雛の鳴き声が聴こえる。

体をひねって周りの様子をうかがう親スズメ。


給餌を終えて巣の真下で別の親が来るのを待ち、交代する。


ブッポウソウの給餌には幾つかのタイプが在るようだ。 There are several kind of feeding situation about Dollarbird.

 ブッポウソウの画像はこの初夏、幾度かこのブログでも紹介したが、画像を精査すると面白い生態が見えてきたので改めて紹介したい。

 この撮影は今年の7月中旬だ。早朝雨が上がりアカショウビンの営巣を観察し、人吉に戻り官民一体の重要な打ち合わせを行い、午後2時過ぎに成って急遽県境エリアまで再度車を飛ばして今度はブッポウソウの観察に来たという忙しい一日だった。

 大型の昆虫を咥えてブッポウソウの成鳥が身近の日陰に飛んで来て留まった。距離は40m程。車から出てはいたが迷彩服上下で木陰からそーっと望遠手持ちで狙った。もちろんブッポウソウからは丸見えだが脅威を感じさせないで済んだので飛去しなかったのだろう。野鳥観察に関してはこの点が一番大切な部分だ。

 野鳥と目が合う合わないなどと言う単純な問題ではなく、脅威を与えるか否かで動きが変る。野鳥の先祖は恐竜だ、恐竜は動くモノは何でも食ってしまう。十年ほど前草食系男子、肉食系男子などメディアの間で変な分類が流行って居たが肉食系より更に強力な、恐竜系と言う男子も居たのをご存じだろうか?

 どういう種族なのか、想像は簡単だろう?そう、貴方のその想像で間違っていない。

 さて、その大型昆虫を咥えたブッポウソウは、まず300mほど離れた杉の木のてっぺんのもう一羽にその餌を与えたが、求愛給餌の様に見えたその行為の後、餌を貰った方が餌を食べずに咥えたまま飛び立って低い位置の木影に消えた。

 これはひょっとすると、巣立った幼鳥が低い位置で餌を待っていて、親鳥から給餌を受けたのかもしれない。しかしそうなら最初の親鳥が何故直接幼鳥に与えないのだろう?つがい間の給餌が親から子への給餌へ途中で変化したのかもしれない。
筆者の方へ餌を咥えたブッポウソウが飛んできた。

クマゼミなのか?大型の昆虫を咥えていた。

餌を咥えて300m程飛行して仲間の所へ・・・。

左が飛んで行った餌を咥えたブッポウソウ。

左の餌を持ってきた方がまだ餌を咥えている。

まさに給餌受け渡しの瞬間!

貰った方は餌の大きさに驚いたのか、右は何度も咥えなおしていた。

当然食べるのかと思いきや、食べずに咥えたままだった。

幼鳥の声でも聴こえたのだろうか?二羽揃って同じ方角に耳を傾ける?


貰った餌を咥えたまま更に別の所へ飛んでいくもう一羽のブッポウソウ。


2016年7月29日金曜日

ツバメを撮って反射神経を磨く! Photographing flying swallows is practice for photographing flying all kind of wild-birds.

 空中を採餌の為に自在に飛び回るツバメを追い写す試みは全ての野鳥の飛翔生態を撮影するためのもの。本来は5~80mm程度の標準レンズに近い短めのレンズで追いかけるのが普通だが、今回は50~500mmの愛用のシグマズームを付けての長い方のエンドで追いかけてみた。

 当然空中の羽虫をパクリ!とやる訳だから虫の複雑な動きに合わせて空中でひらりと向きを変える。いわゆるツバメ返しもしょっちゅう行う訳だ。そのヒラリの瞬間を捉えることが出来れば他の野鳥の飛翔シーンは自信を持って撮る事が出来る。

 野鳥が枝留まりの状態から飛び立つ瞬間が予測できれば、もう野鳥の飛翔シーンは、そう苦にはならないと思う。今回の場合は雨ではなく晴れて梅雨明け直後だったので羽虫は低い所を飛ばず、高い所を浮遊したのですべてツバメも高高度の飛翔だった。つまり空抜けの撮影なので、背景が入らずピントは合い易かった。

 電線には巣立ったばかりの幼鳥も居て、親から貰う餌を待っていた。しかし、やたらせがむ幼鳥もしっかりと順番を待たねばならないようだった。繁殖期の野鳥の秩序を垣間見た様な気がした。

手前上にボケボケだが狙う餌の様なものがかすかに見えている。過去に野鳥のフライングキャッチ採餌シーンを撮影したケースでは、ブッポウソウ、スズメ、ノビタキ、ヒバリ、セッカ、いずれも相当獲物の前から口を開けていたが、ツバメはどうやら直前に開けるようだ。次回以降もう少し採餌シーンを狙ってみよう。

餌を追ってヒラリとターンした瞬間、少しスピードが落ちる。そこが狙い目。

特急つばめのマークのような状態の場合は非常にスピードが速い。

急降下に入る瞬間。

これは空中でスピードを落として羽ばたいている。採餌直前。

空中衝突は見た事が無い。そんな事あってたまるか?

左の幼鳥がせがむ中、順番通り右の幼鳥へ給餌する親ツバメ。


2016年7月28日木曜日

大雨・増水の時だけの「濁りすくい漁」 This is the Japanese traditional fishing only able at time of heavy rain flooding.

  やっと関東地方も梅雨が明けた様だ。しかし関東地方の水がめは水位が低く、このまま台風が来なければ給水制限が有るかもしれない。関東地方は地震も頻発しており東日本大震災の前のような不気味な状況だ。もはや熊本エリアとは違う数日間に震度4~5弱が5回も集中している。

 ただ、東京を中心とした関東エリアの住民は普段から地震が在って当たり前と言う生き方をしているので、多少の事では驚かない。3.11の貴重な経験がある意味「覚悟」を植え付けたのだろう。

 今日は明けてしまった梅雨だが、今年の大雨時期に滞在中の熊本・人吉で球磨川の「濁りすくい漁」を偶然撮影したので紹介しようと思う。
 魚を餌とする野鳥たちも同じ方法で採餌するらしいので、ある意味人間と野鳥の共生・共創の良い例なのかもしれない。どちらが先なのかは判らないが普通に考えれば野鳥がやっている様子を見た人間が真似をしたのだろうと推察する。

 要はこういう事だ。川が増水して濁り流れが非常に速くなる。そうすると余程大きくて川底の岩の影にへばりつける種類以外は流されてしまう。従って川の両岸の流れの緩い、上手くすれば障害物で逆流が起きているような岸壁沿いにへばり付き増水の数日間を生き延びる訳だ。雨が止めば本流が濁っていても樋管と言われる支流、水路からの綺麗な澄んだ水が流れ込む水門付近に魚が集まるというのが一つの特徴だ。しかし足を滑らせて川に落ちればまず助からない。増水時の球磨川の流れは川幅200mの場所で秒速5mに達するとんでもない速さだ。

大雨増水の球磨川本流正面のタチヤナギのある部分は普段は河原。川舟が2艘舫ってある部分は普段はウォーキングする堤防道路になっているが冠水。

川の流れに沿って網を上流から下流に堤防岸壁をこそぐように流す。

そうするとほぼ毎回魚が入ってくる。但しプロがやる場合の話。

地下(じげ)さんという地元の川魚漁師がやるとこの通り。真似して近所の人がやらせてもらっていたが一匹も入らなかった。いずれも対岸からの撮影。

このコンクリが樋門と言ってきれいな水が流れ出している。魚の溜り場所だ。

この通り若鮎が入って来た。

ほんの20分で手ごろな鮎が豊漁。

自分も生まれて初めてやらせてもらったら2匹入って来た。

一匹は綺麗な若鮎。

もう一匹は綺麗なカワムツ、いずれもヤマセミの大好物だ。

二度目の網にはナマズが入って来た。

これは地下(じげ)さんが上げた毒魚ギギ。背びれとムナビレ2か所に毒針が在るが、ヤマセミはこれを呑んでしまう。それを20分掛かって撮影した記録が在る。


2016年7月27日水曜日

何故、ヤマセミを人吉市のシンボルにしたいのか?その2. Why do we want to make a Crested kingfisher for symbol of Hitoyoshi-shi? Part2.

 2日続けてページビューが350前後で驚いている。「ヤマセミを人吉のシンボル野鳥に!」という動きが反響を呼んでいるとすれば、これ程嬉しい事は無い。連日300名の賛同を得ていると勝手に思い込ませて頂いている。
毎日更新したブログだけ読まれる訳では無いので、その日のぺージ閲覧数と閲覧総数は数値が違う。


国内1117、海外918という閲覧者数のバランスがこのサイトの特徴らしい。

この動きは、本来個体数が非常に少ない上に、山奥で生息し人間の姿など視ると150mの距離でサッと逃げてしまう警戒心の強い野鳥山翡翠(ヤマセミ)が人口3万を超える都市中心部で観られる事。その人吉市のど真ん中の清流球磨川を飛び交っているという稀有な存在で、非常に学術的にも貴重である事から始まった。今から遡る事10年前から地元の野鳥観察者の間で、是非「ヤマセミを人吉市の鳥に!」という思いが積み重なって来たというプロセスを事実・証拠を元にこの2日間述べてきた。
人吉城址角櫓(すみやぐら)からダイブのヤマセミ

朝霧の球磨川でホバリング中のヤマセミ

其処へ、JR九州の観光列車「かわせみやませみ号」の運行計画、更には4月の熊本地震の被害で人吉城址の人吉市役所使用禁止・・・など、思いもよらぬ色々な事象が発生し、観光客の激減を含め一体人吉市はどうなってしまうのだろう?という重い空気が市内の各関係者の間に広がったのだ。

 どうしても震源地に近い熊本市や益城町の直接的惨状がマスコミ・メディアに報道され、遠く離れた人吉の現状は地元紙すらあまり触れない、取材しない状況が続く中、何とか「キッカケ」を作って人吉市の再起動を計ろうというモガキにも似た機運が高まっていたのが実情だと思う。

 実際、7月16日に益城町~山都~高千穂辺りを車で走ってみたが、まだまだ地震の影響は生活道路にいくらでも残っており、インフラ系の完全復旧は時間が掛かるうえ、被災した方々の「やる気」がまだ戻っていないのも確かだ。
九州自動車道・益城町付近、自分で走って自分で撮ってみた。

しかしその一方で、洪水で命を落としたのではなく地震そのもので亡くなった数百名の方々、1か月もライフラインが復旧しなかった東日本大地震に比べ支援物資や応援部隊やボランティアの到着も早く、はるかに普及活動もスムーズなのに、東京で視ている限り熊本地震復旧に関するメディアの報道がピタッと消えたように感ずる。報道ネタが無くなったのではなく、意図的に触れないようにしている気配を感ずるのだ。
地震で屋根をブルーシートで補強している被災地、熊本中心部

 これは一般的に「熊本は大きな地震が来ないと思っていたのに!」といった間違った認識が多かった事(実際はそんなことは無く非常に危険なエリアで在ったのを自分で確認しなかっただけ)。ボランティアの女学生に「味噌汁が薄い!」等と文句を言ったり、芸能人のカンパ情報発信を「売名行為だろ!」等と叩いた事。あるいはアルピニストのN氏が無償でカンパしたテントをボランティアたちに張らせ、自分たちでは何もしようとしなかった為に半分が張られず無駄になっていた・・・などがSNSで瞬く間の間に広がり熊本なに様?といったネット上の叩きも影響して居る様だ。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14158959624

 最近はそういったマイナス要素が非常にネット上に飛び交い、熊本に縁のある自分も少し困っている。実際ボランティアに行った友人の生の話にもこの手はいくらでも在った。東日本大震災の時とは随分違うので2度と行く気にはならないと言われてしまった。

 そのような中で、自分が2010年以来毎年一番お世話になっている人吉市ではこのヤマセミの「人吉市シンボルの野鳥制定」の運動に併せて人吉市の活性化(観光・産業・将来への希望)が地元・官民一体の流れの中から生まれようとしている事に非常に感動を覚えるのだ。これはもうよそ者の立場を投げ捨てて裏方を手伝いたいと思うのは当然だろう。

 人吉市が再活性化するにはどうしたらいいのか?

 今までの観光行政の継続ではだめだろうと思う。今までの人吉市が何を「売り!」にして来たのか?その結果全国から観光客として来ようとしている人たちにどのようなイメージ・知識で捉えられているかを知る事から始めるべきだろうと思う。JRの人吉駅は「人吉駅」だがくまがわ鉄道の人吉は「人吉温泉駅」と言う名前にしている。しかしこれは両刃の刃なのだ。Googleマップでは人吉駅との表記だからまだ良いがこれが「人吉温泉駅」という表記になったら、「そうか人吉には温泉しかないのだ。」になってしまう。

 日本国内で町の名に温泉を付け、駅の名前にも温泉が付いているのは信州の戸狩野沢温泉駅が一番有名だ。その他、城崎温泉駅、黒部宇奈月温泉駅(新幹線)など46か所も在るが、大きな熱海や別府にはそういう名前は付けない。
国内のJR・私鉄・第3セクター鉄道で「温泉」が駅名に付く駅一覧。

この観点から見れば人吉市は温泉はあるが、決して温泉客だけで観光産業は成り立つまい。周りに指宿、霧島、黒川、湯布院、阿蘇、別府など著名で優秀な温泉競合が多すぎるからだ。したがって人口が3万人を超えた中堅都市においては温泉宿と土産物店、街中の飲食店だけが潤うような観光行政は遅かれ早かれ破綻する。温泉が枯れればもう一巻の終わりだ。これは箱根や東日本大震災で沢山見られた現象だ。火山国日本であれば日本中が此のリスクに怯えている。

 その点、人吉市には数多くの観光の魅力が存在する。しかし、それはそこに住んで生活している人には判らない。他地域をくまなく回っている人間にしか人吉の魅力は気が付かないのだ。全国の観光関係者がその土地で育し実力者になって役に付いているだろうから、これは全国どこでも同じ現象が起きていると見て良い。更に「よそ者の意見などに耳を貸すのは恥だ!」くらいに思っている人間がトップにいる間はその地の未来は無いと思って良い。

 多少きつい言い方かもしれないが、この地に来る観光客は他の場所を知り尽くして、比較をする能力を持って乗り込んでくるのだ。その地にしかない魅力をどれだけ見つけ出せるか?これが決め手だろう。

 何度も言う。ホノルルに住んで生活をしている人は絶対にダイアモンドヘッドやハイビスカスの花をバックに記念写真を撮らない。観光客が魅力と感ずる事やモノには不感症になってしまっているのだ。そこに住んでいてはそこの魅力に気が付かないという一番の真実が其処に在る。

 そのきっかけの一つが「ヤマセミ」なのだ。ヤマセミを街の中で観られるのは全国でどこを探しても人吉しかないのだ。


 

2016年7月26日火曜日

何故、ヤマセミを人吉市のシンボルにしたいのか? Why do we want to make a Crested kingfisher for symbol of Hitoyoshi-shi?

 西日本新聞などの報道レポート・ブログへのアクセスを普段の1.5倍も頂いたのにはちょっと驚いた。こういう地方ネタが珍しいのか、地震で打撃を受けた熊本県内の地方都市で地元の力でオリジナリティの在る具体的運動を進める事自体が珍しいのか?いずれにせよ非常に嬉しい反響だ。ここで観て頂いた方に深く感謝を捧げたい。

 一方で珍しい野鳥が居るとなると、撮影したい方々が殺到するので、あまりこういったブログ内容は慎んでもらいたいという地元の愛鳥団体のメンバーも居よう。(何を持って愛鳥家と言うべきかは色々意見もあるが・・。)
 その点今回は地元で野鳥観察・保護に関してベテランの域に達している方々が中心で推進しているので、エゴ的な価値観や理念ではない事だけは断言できる。

 最近とみに「野鳥に構わないで」だの「ヒナが居ても放って置くように」だの命令調で野鳥の危機や困難を見守るだけで手を貸すなと言う関係者のコメントが目に付く。しかし、自宅の玄関の軒先に営巣したツバメの巣が落ちてヒナが難儀しているのを視て放って置けというのか?
 シジュウカラのヒナが巣立った直後、カラスやムクドリや野良猫に明らかに狙われているのが判っていて、放って置けというのか?

 そういう輩は、昔人間に危険から救ってもらい自然に返された子供ライオンが野生に戻り、5年経って、救ってもらった相手(人間)に再開した時、覚えていて感動の再会を果たしハグしあっているYouTubeを視ても感動などしないで欲しい。
     https://www.youtube.com/watch?v=XFFix0wy4_s

 物事にはケースバイケース、状況の差異が在るのだ。一つのルールやマナーですべてを包括など出来ないのだ。我々人間は状況判断が出来る、なおかつ優しい心を持った(一部そうで無い輩もいるが)生き物だ。これはすべての動物にもある事が色々な事実で証明されている。野生のイノシシが猫を、犬が猿の子を授乳させて育てる動画をどれだけ見た事か?

 一方で無知が招く動物保護の悲劇も多発している。置き去りにされたと思ったアザラシの子供を何と車に乗せて家に持ち帰り、どうして良いか判らず放置して死なせたという話題が最近ネットに多く載った。すべて海外の話だ。
 野生の何たるかを知りもしないのに「可哀想だから」の感情だけで行動を起こすのももちろん無責任極まりないが、人間の生活圏内で共存する野生動物は野鳥であれ猫であれ犬であれ、人間もその共存相手の動物なのだから、時として保護して良い場合も在ろう。

 この辺りは各動物保護団体や野鳥団体などで広く討論すべき案件の一つだろうと思う。発言機会の多い者、声のデカい者、団体の役に付いている者、年配者、単に組織に古くからいるものが必ず正しいとは限らない。団体で統一見解など作成しても、ケースバイケースですべて条件が違うのだから、最終的には個人の判断だろう。現場に居なかった人間がその行為を評価・非難するのはもってのほかだ。

 話が飛んでしまったが、人吉市の有志が何故ヤマセミを人吉のシンボル野鳥にしたいのかを表す画像を今日はご紹介したい。

人吉の名所旧跡の代表、人吉城址の塀から早朝6時餌を狙うヤマセミ。

さらに30分前、日の出前に角櫓の瓦にたたずむヤマセミ。

ロングダイブして採餌するヤマセミ。向こうは人吉中心部。

人吉城址はお気に入りの場所らしい。

2km離れた樋門のゲート開閉用H鋼アームに留まるヤマセミ。

鮎の刺し網漁の川舟はお気に入りの羽休めポイントだ。

住宅街をバックに羽休め中のヤマセミ。

これも住宅街バックの中心部を縄張りとするヤマセミ。

ヤマセミも登校中の女子学生には興味があるのか?

人吉城址の大木の上からダイブするヤマセミ君!見事に採餌成功。ギネスブック並みか?人吉ならではのダイナミックな生態。「人吉市の鳥」にしたいという地元の方々の熱い思いが伝わっただろうか?