前回まで東京の緑地で営巣中のオオタカが水飲みや水浴びの後、飛び立つ場面のご紹介をした。
そのオオタカのヒナ三羽も既に巣から離れ、近くの高木へ移動してバラバラになって親からの給餌を待つ段階にまでなっている。これでほぼ巣立ちの段階中ごろと言って良いのではないだろうか?
・・・という訳で、5月末から通った此処東京の緑地でのオオタカ営巣中の生態に関して撮影した画像を項目ごとにご紹介してみようと思う。
筆者がこの繁殖に気が付いたのは巣の存在だけで、ヒナの姿はまだ下からは全然見えない段階だった。ただ、メスの親鳥が巣に餌を運ぶのが判ったので、その様子ばかり撮影していた時期が10日間ほど続いた。実際撮影に向かったのは3日に一度という頻度だった。
その緑地で繁殖を観察・撮影している方々の多くはグループで、殆ど毎日同じ場所から巣に向かって三脚に装着した望遠レンズを向けている状況だった。
筆者はヒナの顔・姿が見えないので、まずはヒナの為に餌を運ぶ親鳥を捉えようと考え、しばらく緑地のあちこちを歩き回り親鳥の給餌のパターンを観察した。これには3日間掛かった。
どうやら、初期の段階では狩りをしてくるのがオスの親で、それを色々な場所で受け取り巣へ運んで直接給餌するのがメスの親の様だった。オスが餌を持ってくる方角が毎日違うので餌の受け取り場所も毎回違う有様で、予測がまったく出来なかった。
今回の画像は、オスが獲物を持って狩りから戻ってくる待つメスの親鳥、そうしてオスが鳴いて獲物受け渡しを促す声を聴きつけて、オスの元へ飛ぶメスの親の様子など。
メスが餌を待つ場所は毎回違っている。
しかし必ず営巣中の巣の方向を見通せる場所で待ち受けているようだった。
日曜日など人間が多い日は目立たない所に引っ込んでいた。
オスの声を遠くに聞いて行動を始めるメスの親。
いつもの見張り台になる高木から一気に加速をしていくメス親。
オスに鳴き答えながら飛んでいく。EOS7DMarkⅡ ISO3200, f11, 1/1600秒
完全に空抜けの状況でオスの元へ飛ぶ飛翔シーンを撮れたのは数少ない。
針葉樹の樹林帯の中もルートが決まっている様だった。
林間を飛翔するオオタカの撮影は結構難儀。EOS7DMark2,ISO5000,f5,1/2000