2019年4月26日金曜日

今年の日光植物園のオオルリはまだ数羽。 Blue-and-White Flycatcher of Nikko Botanical Garden is not so much now this year.

 山の上の戦場ヶ原で観察したアカゲラとオオアカゲラから山を下った日光植物園(東大)園内でオオルリに遭遇。観察撮影出来たのでレポートをアップしたい。

 春の人気野鳥としてキビタキと双璧を成すオオルリ。この日も「オオルリは何処でしょう?」と明らかに目的を絞って来園された方が多かった。余程いろいろなメディア・SNSなどでオオルリ情報が飛び交っているのだろう。

 オオルリを見つけるには慣れが必要だ。いきなり初めて行って、遭遇して、思うような画像が収録出来たらそれは余程ラッキーだと思って良い。下手すりゃ人生のラッキーをもう使い果たしたかもしれない程の幸運だ。

 春の最盛期には園内のほぼ全域で遭遇出来るが、その最盛期が毎年変わるので始末が悪い。
 基本的にオオルリは渓流の峡谷沿いの針葉樹のテッペンに留まって囀る事が多いとされるが、日光植物園では渓流の縁から少し離れた園内でも囀る事が在るので助かる。

 今回も植物園の休園日(月)翌日火曜日の朝入園したが、お昼11時半頃にはズームレンズや単焦点の望遠レンズを装着したカメラで探鳥中と思われる数名に遭遇。その殆どがまずはオオルリ探しだった。

 筆者は余程の事が無い限り通常探鳥行は単独で行っている。自分の経験値と種別の生態を学び、その鳴き声をYoutube などで散々耳に焼き付けて来るので、探鳥中は全脳味噌が「探鳥レーダー」になっているから横に人がいて、余計な会話だの返答などする余裕が無いのだ。

 だから徒党を組んでサロン的な探鳥・撮影のグループは大嫌いなのだ。それは多くの眼で「アソコ、アソコ、あの3本有る白い大きな樹の右端の樹の下から二番目の枝!」だの探せば見つかる確率は高いかも知れないが、オバサンたちの観光旅行と何ら変わらない佇まいはどうも好きになれない。

 また話がすっ飛びそうなので今回のオオルリ画像へ。

基本的にオオルリは渓流横の針葉樹のテッペンに留まって囀る事が多い。熊本県の球磨川流域でも京都伏見のお寺の境内でも同じだった。

わざと画像処理で明るくしてみたがオオルリの色は光の加減で随分と変化する。逆光でもないのに真黒に見える事が在る。

囀って縄張りを主張している時は一所に留まって長い事囀るが、フライングキャッチで羽虫を捕え採餌する場合はせわしなく飛び回る。


 植物園の南を流れる大矢川峡谷対岸の桜など白っぽい花の咲いた樹に留まった場合は非常に難しい。風流な画像で良いかもしれないが、桜の花びらが明るくなり、そのほかのモノを包み込んでしまうので画像としては満足いかない。本来主役はオオルリなのだが桜が勝ってしまう。特に晴れて日の光が強く、さらに逆光だったりすると最悪だ。

あらゆる背景、あらゆる太陽角度でも、更には枝かぶりでもとりあえずはシャッターを押しておくと、後で画像を視てオオルリの行動のクセを把握できよう。


真上からの光の場合はオオルリの場合逆光とあまり変わらず真黒に見えてしまう。